世界を変える5G

総務省が「5G」電波の割り当てを決定 ソフトバンクと楽天は“追加条件”あり

» 2019年04月10日 16時00分 公開
[井上翔,ITmedia]

 総務省の電波監理審議会は4月10日、同省から諮問を受けた「第5世代移動通信システムの導入のための特定基地局の開設計画の認定」について、原案を適当とする答申を行った。これにより、NTTドコモ、KDDIと沖縄セルラー電話(以下まとめて「KDDI」)、ソフトバンク、楽天モバイルの4者は2020年内に「5G(第5世代移動体通信システム)」による商用通信サービスを開始する見通しとなった。

割り当て結果 割り当て結果の概要(総務省の公開資料(PDF形式)より、以下同)

割り当てられる帯域は「10」 申請は「11」

 今回、5G用に割り当てられた電波帯域は「3.7GHz帯及び4.5GHz帯」(6帯域)と「28GHz帯」(4帯域)。それぞれの具体的な帯域は以下の通りとなる。

3.7GHz帯及び4.5GHz帯(1者2枠まで開設可)

  1. 3600〜3700MHz(100MHz幅)
  2. 3700〜3800MHz(100MHz幅)
  3. 3800〜3900MHz(100MHz幅)
  4. 3900〜4000MHz(100MHz幅)
  5. 4000〜4100MHz(100MHz幅)(※)
  6. 4500〜4600MHz(100MHz幅)(※)

※ 既存無線局との共用調整を要する帯域

 この帯域は「1〜4」「5」「6」の3つに分けて開設計画を受け付けた。結果、以下の4社から以下の帯域の割り当て申請があった(かっこ内は希望する取得枠数、帯域番号は希望順で記載)。

  • NTTドコモ(2枠):1、2、4、3、6、5
  • KDDI(2枠):1、2、4、3、5
  • ソフトバンク(2枠):2、1、3、4、5、6
  • 楽天モバイル(1枠):1、2、3、4

 6枠に対して7枠の申し込みがあったため、順当に行くと2枠申請した申請者のうち、1者は1枠を得られないことになる。また、ソフトバンク以外の3者は第1希望と第2希望の帯域が重複しているため、この点の調整が必要となる。

28GHz帯(1者1枠のみ開設可)

  1. 27.0G〜27.4GHz(400MHz幅)
  2. 27.4G〜27.8GHz(400MHz幅)
  3. 27.8G〜28.2GHz(400MHz幅)
  4. 29.1G〜29.5GHz(400MHz幅)

 この帯域は一括して開設計画を受け付け、以下の4社から帯域の割り当て申請があった(帯域番号は希望順に記載)。

  • NTTドコモ:3、2、1、4
  • KDDI:3、1、2、4
  • ソフトバンク:1、3、4、2
  • 楽天モバイル:1、2、3、4

 4枠に対して4者が申請したため、順当に行けば全者に対して帯域の割り当てが行われる。ただし、ドコモとKDDIは3番、ソフトバンクと楽天モバイルは1番の帯域を第1希望としているため、この点の調整が必要となる。

帯域状況 帯域の概要と希望状況。特に「3.7GHz帯及び4.5GHz帯」については、枠数よりも多い申請が寄せられている

審査結果

 申請を受け、総務省は絶対審査(最低要件を満たしているかの確認)を実施。今回申請した4者はいずれも基準を満たしていると判断された。

絶対審査 今回の割り当て申請にかかる「絶対審査」の基準。「その他」の項目は過去の事例をもとに追加された条件と思われる

 その後、申請内容の比較審査を行い、評価点数の高い順に帯域の割り当てを行った。

比較審査 「比較審査」の基準

3.7GHz帯及び4.5GHz帯(1〜4番帯域)

 3.7GHz帯及び4.5GHz帯のうち、他の無線通信の影響を受けない1〜4番の帯域について開設計画を比較した結果、各申請者の順位は以下の通りとなった。

  • 1位:NTTドコモ(18.3点)
  • 2位:KDDI(17.3点)
  • 3位:楽天モバイル(8.7点)
  • 4位:ソフトバンク(4.7点)

 結果、NTTドコモには「1番」、KDDIには「2番」、ソフトバンクには「4番」、楽天モバイルには「3番」の帯域がそれぞれ割り当てられることになった。

3.7GHz帯及び4.5GHz帯(5番帯域、6番帯域)

 3.7GHz帯及び4.5GHz帯のうち、5番、6番帯域は他の無線通信の影響を受ける。

 5番帯域について開設計画を比較した結果、各申請者の順位は以下の通りとなった。

  • 1位:NTTドコモ(14点)
  • 2位:KDDI(10.5点)
  • 3位:ソフトバンク(0点)

 同様に6番帯域について開設計画を比較した結果、各申請者の順位は以下の通りとなった。

  • 1位:NTTドコモ(10点)
  • 2位:ソフトバンク(0点)

 結果、NTTドコモには「6番」、KDDIには「5番」の帯域が割り当てられた。


 3.7GHz帯及び4.5GHz帯については、NTTドコモとKDDIに各2枠、ソフトバンクと楽天モバイルに各1枠が割り当てられることになった。ソフトバンクは2枠の割り当てを希望していたが、1枠のみとなった。

結果 「3.7GHz帯及び4.5GHz帯」の割り当て結果

28GHz帯

 28GHz帯について開設計画を比較した結果、各申請者の順位は以下の通りとなった。

  • 1位:KDDI(18.3点)
  • 2位:NTTドコモ(17.3点)
  • 3位:楽天モバイル(8.7点)
  • 4位:ソフトバンク(4.7点)

 結果、NTTドコモには「2番」、KDDIには「3番」、ソフトバンクには「4番」、楽天モバイルには「1番」の帯域が割り当てられた。

結果 「28GHz帯」の割り当て結果

ソフトバンクと楽天モバイルには「追加条件」も

 今回の5G電波の割り当てに当たり、総務省は各者に「5Gの特性を生かした多様なサービスの後半かつ着実な普及」「(伝送路となる)光ファイバーの適切かつ十分な確保」など9つの開設条件を課した。

 この条件に加えて、ソフトバンクには「重大事故の再発防止策の徹底と電気通信設備の安全・信頼性の向上」が、楽天モバイルには「基地局の着実な開設」など4項目が追加条件として課された。

条件 各者共通の開設条件
追加条件 ソフトバンクと楽天モバイルに課される追加の開設条件

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月12日 更新
  1. ダイソーで1100円のノイキャンイヤフォン「TWS009」を試す 騒音カットの効果は実感も電池持ちに課題か (2026年10月09日)
  2. 資産3000万円以上が対象 MUFG「エムット」最上位サービスと“年会費無料”アメックス・プラチナの魅力とは (2026年10月08日)
  3. ダイソーで1100円の「GaN USB充電器」は折り畳みプラグで外出用に持ち歩きやすい 45W出力対応でPCでも使える (2026年10月10日)
  4. スマホの「実質価格」高騰の恐れ、iPhone 18 Proは2倍高く? 総務省の残価設定ルール厳格化は“誰のため”か (2026年10月10日)
  5. 楽天モバイル、KDDIローミングが大幅に縮小――ユーザーに対する説明責任はないのか (2026年10月11日)
  6. 10月1日から楽天モバイルの「au 4G LTEエリアローミング」が縮小も意外と残っている件 (2026年10月10日)
  7. POCO F9 Ultraのベースモデル「REDMI K100 Pro Max」はバッテリー容量とカラバリに違いがある (2026年10月11日)
  8. JR東日本「分かりにくい」新幹線券売機を改善へ なぜ、スマホではなく「駅での最短1分購入」を実現? (2026年07月04日)
  9. 【ワークマン】4900円の「アーバンライトバックパック」 豊富なポケットやナスカン&バックル付き (2026年10月11日)
  10. 「iPhone 18 Pro Max」を試して分かった進化と課題 想像以上に“使えた”可変絞り搭載カメラ (2026年10月09日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー