アウトカメラは、16メガピクセル(超広角)+12メガピクセル(広角)+12メガピクセル(望遠)の3眼で、被写界深度を測定する「デプスビジョンカメラ」も備えている。超広角カメラはF2.2で、約123度の視野角で撮影可能。メインに使われる広角カメラは、撮影シーンの明るさを判断して、F1.5とF2.4が自動で切り替わる機能を備えている。望遠カメラはF2.1で、光学2倍ズームで撮影できる。
まずは、実際に撮影した写真を見ていただこう。
3つのカメラは、それぞれF値(明るさ)が異なり、画像センサーのサイズも異なるはずだが、画角を変えても、ほぼ同じ明るさや色調で撮れた。機種によっては、倍率を上げてレンズが切り替えると色味がガラッと変わる場合もあるので、これは大きな利点として評価したい。
超広角撮影ではゆがみ(パース)が生じるが、そのゆがみも気になるものではなく、むしろ、そのゆがみによって広がりを強調できる印象。積極的に超広角撮影を楽しみたくなりそうだ。
夜景をきれいに撮れる「ナイト」モードでも撮ってみた。筆者が愛用しているGalaxy S10と同じように、明るくスッキリとした色味で撮影できた。なお、超広角でのナイトモードも試してみたが、広角カメラよりは若干暗くなるが、雰囲気のある写真が撮れた。夜間撮影でも超広角は活躍しそうだ。
筆者は自撮りをする習慣はないので、インカメラはさほど使い込まなかったのだが、画角の切り替えができるので、背景を入れたセルフィーが撮りやすいように思えた。先述の通り、Sペンをシャッターリモコンとして使えるので、グループでの自撮りもしやすいはずだ。
Galaxy Note10+は、Snapdragon 855を搭載し、メインメモリは12GBで、ストレージは256GBと512GBのモデルを用意。4300mAhの大容量バッテリーを搭載し、ワイヤレス充電にも対応。ハードウェアのスペックにおいても、2019年に発売されるスマホの中で1、2を競うモデルといえる。実際、動作性に不安を感じることはなく、ゲームをしても、マルチウィンドウを起動しても、キビキビと軽快に操作できた。バッテリーは標準的なスマホよりは長く持つ印象だった。
Sペンの利便性を高めつつ、大画面、トリプルカメラ、大容量バッテリーといった、多様化する需要にも応えているので、刺さる人はけっこう多いのではないかと思う。一見、ヘビーユーザー向けだが、実はライトユーザーが使っても満足度は高いと思う。Sペンを駆使して手帳さながらに使いたい人はもちろん、大画面で映画やゲームを楽しみたい人にも向いているだろう。ただし、米国での価格が1099.99ドル=約11万8000円(256GBモデル)らしいので、日本でもそれなりの価格になるかもしれない。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.