9月にドイツのベルリンで開催された家電ショー「IFA2019」で出展されたスマートフォンの中で、来場者から最も注目を集めているのは、Samsung Electronicsの「Galaxy Fold」だ。
Galaxy Foldは、Samsungが2019年2月に発表した、ディスプレイを折りたためる新機軸モデルで、5Gに対応するモデルもある。当初は4月からの発売が予定されていたが、発売前にレビュワーに貸与された端末で不具合が発見されて、発売が延期になっていた。Samsungは、IFAの開幕前日にプレスカンファレンスを開催し、問題を解消したGalaxy Foldを9月6日から世界で順次発売すると発表した。ただし、日本での発売についての言及はなかった。
IFA2019のサムスンのブースには、実際に触れられる状態でGalaxy Foldが展示されていたが、長蛇の列ができていた。
筆者は別の場所でGalaxy Foldに触れる機会を得たので、実際の手触り、使い心地、ワクワク感など、ファーストインプレッションをお伝えしよう。
開いた状態で手渡されたので、恐る恐る折りたたんでみた。軽くパカパカと折り曲がるわけではなく、少しだけ力が要る。開く場合も、片手で開くのは難しく、本を広げるような感覚で両手で開く。触れる前はディスプレイが曲がる部分の強度が気になったが、実際には、すごく安定感があるというか、強度を信用できるというか、意識することなく開閉できた。
当初発売予定だったモデルからは、ディスプレイの下にメタルのシートを追加して強度を高め、ディスプレイ上のシートを剥がれないように密着性を高め、ホコリなどは侵入しないようにヒンジも改良されたようだ。
開いた時の画面サイズは7.3型で、解像度は1536×2153ピクセル。その大画面で最大3つのアプリを同時に利用できる。マルチウィンドウへの切り替えは簡単で、Galaxy Noteのように画面端をスワイプしてエッジスクリーン(という名称ではないかもしれないが)を表示し、表示したいアプリを選ぶだけ。3つのアプリの配置も簡単に変更できた。
一般的なスマホでマルチウィンドウを使うと、便利な反面、見づらくなることもあるが、さすがに7.3型ともなると、大きく表示するアプリの画面の視認性は維持できる。YouTubeを見ながらツイート、マップを表示したままでブラウザをチェックなど、役立つ場面は多そうだ。個人的には、この広い画面なら電子書籍や新聞の電子版も見やすいだろうなぁと感じた。
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