「Galaxy Fold」の日本発売は? Noteと統合の可能性も? サムスンDJコー氏を直撃(1/3 ページ)

» 2019年03月12日 20時55分 公開
[石野純也ITmedia]

 サムスン電子ジャパンが3月12日、東京・原宿に同社の旗艦ショーケースとなる「Galaxy Harajuku」をオープンした。同日にはサムスン電子モバイル部門CEOのDJコー氏が来日。一部報道陣に、Galaxyシリーズの製品戦略を語った。2月のUNPACKEDで発表された「Galaxy Fold」を投入した狙いや、「Galaxy S10」シリーズでライナップを拡大した理由などが、コー氏から明かされた。主な一問一答は次の通りだ。

DJコー氏 サムスン電子モバイル部門CEOのDJコー氏

折りたたみスマホは今後も継続するのか

―― Galaxy FoldをUNPACKEDで発表しましたが、この形状は今後も継続していくものなのか、一過性のものなのか、サムスンとしてはどう考えているのでしょうか。

コー氏 サムスンは、Galaxy Noteを開発した会社であることはご存じかと思います。当時は3.8型や4型ほどのスマートフォンが中心でしたが、もっと大きな画面を提供し、没入感のある体験を追求した上で、ペンを搭載してスマートフォンを進化させ、新しい体験を作り出すことができました。このNoteのペンは、日本のワコムと共同で作り出したものです。その後の流れを見ても分かる通り、Galaxy Noteは大画面をメインストリームにするきっかけになりました。Galaxy Noteを発売した後、大部分のメーカーがこれに追従しています。

Galaxy Fold 折りたたみ型スマートフォン「Galaxy Fold」

 Galaxy Foldは、人が片手で使える最大のサイズは6〜7型だと考えたところからスタートしています。サムスン側もいろいろと悩みましたが、Galaxy Note以上に大きな画面を提供するには、やはり折りたたむしかない。この折りたたみを実現するには、非常に多くの技術が必要でした。バッテリーやヒンジのメカニズム、さらにディスプレイを20万、30万回開閉しても問題ないようにするために、さまざまな課題がありました。

 ディスプレイを外側に出す形で折りたためるようにすることも検討しましたが、内側に折りたたむのが正しい方向だと考え、最終的にこの形にしています。なぜ内側に折りたたむのかという質問がたびたびありますが、それは以前発売されていた携帯電話が、なぜ内側に折りたんでいたのかを説明すれば十分でしょう(笑)。

 ただし、これがメインストリームになるには、技術的な革新も必要になります。今の段階でお話できるのは、これがメインストリームになるというより、Galaxy Foldを好むお客さまもいるということです。Galaxy Noteを発売したときも、最初の3〜4年は、大画面のために購入したという方がたくさんいましたが、Galaxy Note8の段階では、Sペンがあるから使うという方が確実にいることを確認しています。

―― 開発者向け会議で発表した後、UNPACKEDで正式発表になりましたが、その狙いを教えてください。

コー氏 実はディスプレイの開発まで含めると、Galaxy Foldは8〜9年前からスタートしています。覚えている方がいらっしゃるかは分かりませんが、昨年(2018年)11月の開発者向け会議で、「One UI」を発表する際に、Galaxy Fold(の一部)を発表しました。新しいフォームファクターや、4:3のアスペクト比を利用する上で、無理のないものにするためには、サードパーティーやアプリ開発者がコンセプトを知らなければならないと思ったからです。3画面を同時に駆動する部分は、1年前からGoogleとも協力してきました。一般的に、開発者向け会議とUNPACKEDで繰り返し発表する必要はないかもしれませんが、Galaxy Foldは折りたたみということで、2回発表しています。

―― Galaxy Foldの具体的な利用シーンを教えてください。

コー氏 UNPACKEDでもお見せしましたが、画面の左側でYouTubeを再生しながら、右側でチャットしつつ、下の画面でオンラインショッピングをするといった使い分けができます。ミレニアル世代やアーリーアダプターは、PCのような機能も望んでいます。20代のユーザーには、Galaxy Foldでタイピングを体験してもらいましたが、これも楽に使うことができます。

 自分は朝運動するとき、ランニングマシンの上に端末を置き、番組を視聴しています。一般的なスマートフォンを使うより、Galaxy Foldを広げて見た方がよりいい視聴体験になるからです。タブレットを使えばいいのでは……という意見もあるとは思いますが、出張中にスマートフォンとタブレットの両方を持ち歩く必要がなくなり、Galaxy Foldだけでよくなります。Galaxy Foldは、マルチメディア、ゲーム、プロダクティビティ、ハイクオリティーなサウンドなど、全てを統合したものだと考えています。

Galaxy NoteとFoldが統合する可能性も

―― 従来のフラグシップモデルにGalaxy Foldが加わり、さらに今年(2019年)は価格を抑えた「Galaxy S10e」も登場しました。秋にはGalaxy Noteもあるかと思います。バリエーションが広がっていますが、これはなぜなのか、今後統合していく可能性があるのかを教えてください。

コー氏 UNPACKEDでお話ししたように、消費者のニーズは多様化、高度化しています。それぞれの製品が誕生した背景も異なり、例えばGalaxy Foldは新しいフォームファクターや、スマートフォンの新しいカテゴリーに焦点が当てられています。一方で、Galaxy S10eは市場からの多様な要求に対応するために作られたものです。韓国、米国、欧州では、Galaxy S10 5Gも発売します。

 さまざまな要求全てに対応するのは、非常に大変なことですが、お客さまに愛される製品、ブランドになるためには、市場とお客さまの声にこたえていかなければなりません。それがサムスンのやるべきことだと考えています。ちなみに、Galaxy Noteを1つのフォームファクターに統合することも、考慮の対象になっています。

―― 統合とは、どういう意味でしょうか。

コー氏 例えば、Galaxy Foldにペンを入れれば、Note化することができます。ただしこれはアイデアの段階で、今の技術では難しい。あくまで検討している段階です。

―― ズバリ、日本にGalaxy Foldを投入する可能性はあるのでしょうか。

コー氏 Galaxy Foldを日本に投入するため、現在、パートナーであるキャリアとの調整を行っています。グローバルで物量が限られているので、全世界のキャリアに提供できるわけではありませんが、年内に投入したいという(サムスン側の)希望はあります。

DJコー氏
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