Xiaomiの上陸で日本のスマホ市場はどう変わるのか?山根康宏の中国携帯最新事情(2/2 ページ)

» 2019年12月04日 11時22分 公開
[山根康宏ITmedia]
前のページへ 1|2       

日本のSIMフリー市場を活性化させる

 2019年10月1日に改正電気通信事業法が施行され、日本のスマートフォン市場は大きく変わろうとしている。キャリアが通信の継続利用を条件とした端末割引を行うことが禁止され、端末代金と通信料金が完全に分離された。これにより、端末の価格は従来よりも高く感じられ、スマートフォンの買い換え控えが起きるなど市場が冷え込むことも懸念されている。

 しかし分離プランの義務化により、どのメーカーにも公平に新製品を投入できるチャンスが生まれた。今まではハイスペックなスマートフォンがキャリアとの2年契約で格安で購入できたため、海外でコストパフォーマンスの高い製品があっても日本市場では受け入れられにくかった。しかし端末値引きが制限された今、価格よりも製品の魅力そのものをどのように消費者に伝えるかという、メーカーの努力がより重要になる。

 AppleがSIMロックフリーiPhoneの販売を家電量販店にも広げたのも、キャリアとのセット割引による販売数増が今後見込めなくなったからだろう。キャリアで買っても家電量販店で買っても端末価格は変わらないのなら、今や待ち時間1時間以上は当たり前のキャリアショップへ行くのを避け、家電量販店でSIMロックフリーのスマートフォンを購入する消費者の数も増えていくだろう。

 Xiaomiが日本市場参入を決めたのも、分離プランの開始により自社製品を日本の消費者にアピールすることが可能になったからだ。「1億画素カメラ」は分かりやすい上に他社にはないXiaomiだけの特徴になる。日本のSIMフリー市場はまだ全体の10%程度(2018年、MM総研調べ)だが、分離プラン投入によりこの数字は今後しばらく増えていくだろう。またMVNOにとっても、魅力的なSIMロックフリー端末はセット販売で契約者を獲得できる大きな武器になる。

Xiaomi 分離プラン導入がXiaomiの日本参入を踏み切らせた

 Xiaomiに限らず世界シェア上位の中国メーカー、Huawei、OPPO、Vivoはスマートフォンの新製品投入サイクルが早い。上位モデルでも半年でモデルチェンジをしたり、派生モデルを投入したりすることは珍しくない。1製品あたりの生産台数は大手メーカーのトップセールスモデルより少ないが、その分、小回りの利いた製品展開が可能だ。

 Xiaomiは1億画素カメラといった、日本の消費者でも興味を引くハイスペックな製品を展開していくだろう。性能に優れた製品を次々と日本市場に送り込めば、今のOPPOのように日本でも一定の認知度を獲得し、徐々にシェアを高めていくことは可能だろう。

 そしてMVNOとの協業を経て、最終的に目指すのはMNO(キャリア)向けの5G端末であるはずだ。2020年は各メーカーが5Gスマートフォンに力を入れていくが、Xiaomiにとっても5G開始元年となる日本市場の動きは十分見ているに違いない。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年03月12日 更新
  1. 「iPhone 17e」と「iPhone 17」は何が違う? 3万円の価格差をスペックから検証する (2026年03月10日)
  2. 「iPad Air(M4)」実機レビュー 「もうProじゃなくてもいい」と思えた性能、だからこそ欲しかったFace ID (2026年03月09日)
  3. 庵野秀明、GACKT、ひろゆき、ドワンゴ川上らが集結 “カメラのいらないテレビ電話”をうたう新サービス「POPOPO」18日に発表へ (2026年03月11日)
  4. 「iPhone 17e」を試して分かった“16eからの進化” ストレージ倍増と実質値下げで「10万円以下の決定版」に (2026年03月09日)
  5. 自分で修理できるスマホ「Fairphone(6th Gen.)」を見てきた わずか10分で画面交換、2033年まで長期サポート (2026年03月10日)
  6. 携帯キャリアの通信9サービス、総合満足度はpovoがトップ サブブランド勢が好調 MMDが調査 (2026年03月10日)
  7. 60ms未満の音声遅延速度で端末をワイヤレス化「UGREEN USBオーディオトランスミッター」が30%オフの2309円に (2026年03月09日)
  8. キーボード付きスマホ「Titan 2 Elite」がUnihertzから登場 実機に触れて分かった“絶妙なサイズ感” (2026年03月09日)
  9. Qualcommのウェアラブル新チップが「Elite」を冠する理由 最新モデム「X105」は衛星通信100Mbpsへ (2026年03月11日)
  10. 【無印良品】ウエストポーチもになる「スリングバッグ」が3990円に値下げ中 植物由来の原料を使用 (2026年03月11日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年