Qualcommが自動運転向け「Snapdragon Ride Platform」発表 Bluetooth通話を高音質にする「aptX Voice」もCES 2020

» 2020年01月07日 12時11分 公開
[田中聡ITmedia]

 Qualcommが、米ラスベガスで開催されている「CES 2020」で1月6日(現地時間)、自動運転向けプラットフォーム「Qualcomm Snapdragon Ride Platform」を発表した。

 Snapdragon Ride Platformは、「Snapdragon Ride Safety SoC(system-on-chips)」「Snapdragon Ride Safety Accelerator」「Snapdragon Ride Autonomous Stack」から構成され、自動運転システムのレベル1(運転支援)〜5(完全自動運転)をサポートする。

Qualcomm 「Snapdragon Ride Platform」の特徴

 SoCとAcceleratorを組み合わせることで熱効率が上がり、水冷システムが不要になる。これにより、コスト削減やシンプルな設計の実現に加え、電気自動車では長時間の走行が可能になるとしている。

 Snapdragon Ride Platformは自動車メーカーやティアワン(自動車メーカーに納入する企業)に対して2020年後半から提供する予定。同プラットフォームを搭載した自動車は2023年に生産される見込み。

 コネクテッドカー向けに「Qualcomm Car-to-Cloud Service」も発表、2020年後半から提供される予定。OTA(over-the-air)アップデートにより、コックピットやテレマティクスのシステムを最新の状態にしたり、新しい機能を追加したりできる。

Qualcomm 日本を含む世界各国でセルラーV2Xの拡大に努める
Qualcomm コネクテッドカー向けのクラウドサービスも提供する

 また、セルラーV2X(モバイル回線で車がさまざまなモノと通信可能にする技術。V2XはVehicle to Everythingの略)の拡大に対応すべく、ロードサイドユニット(Roadside Unit:RSU)とオンボードユニット(On-board Unit:OBU)向けのレファレンスプラットフォームを発表。アプリケーションプロセッサとしてSnapdragon 2150を用いている。

 Bluetoothで高音質な通話を可能にする新たなコーデック「aptX Voice」も発表。Bluetooth Handsfree Profile上で32kHzという広帯域での音声通話が可能になり、高品質な音声通話を実現するという。aptX VoiceはSnapdragon 865と765がサポートしており、2020年にQualcommが提供する「Bluetooth Audio SoC」を用いることで、アクセサリーも対応可能になる。

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