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» 2020年06月27日 07時15分 公開

石野純也のMobile Eye:「ホーム画面」と「アプリの在り方」が変わる iOS 14が“飛躍的な進化”といえる理由 (2/2)

[石野純也,ITmedia]
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App Clipで変わるアプリの配布スタイル、リアルなサービスには朗報か

 iOS 14では、App Clipという新方式のアプリも用意されている。これは、いわばミニアプリのようなもので、本体にインストールせずに利用することが可能。フェデリギ氏によると、アプリのサイズは10MB以下に抑える必要があるという。同氏が「軽くて速く、簡単に見つけられるので、必要なときに素早く使える」と語っていたように、外出先などで使う、リアルなサービスと相性がいいアプリといえそうだ。

iOS 14 ミニアプリの「App Clip」も目玉といえる新機能だ

 WWDCで紹介されていた電動キックボードのサービスはその代表例。通常であれば、こうしたサービスは事前にアプリをインストールし、ユーザー登録を済ませた後、アプリを起動して利用しなければならない。街中で電動キックボードの本体を見つけても、すぐに利用できないというわけだ。

 これに対しApp Clipの場合、電動キックボードに掲載したQRコードやNFCを読み取ると、即座にアプリの一部がダウンロードされ、利用することができる。サービスへの導線が大きく変わるというわけだ。ユーザー登録には「Sign In with Apple」が利用でき、Apple IDがあればログインは不要。決済はApple Payで行える。

iOS 14 Sign In with AppleやApp Payで、ログイン不要、決済情報の登録不要を実現。手軽さを追求している

 電動キックボード以外では、カフェのテークアウトやレストランの予約といった事例も紹介されていた。Webやマップなどのアプリからだけでなく、先に挙げたようにQRコードやNFCもトリガーにできる。小売店などがマーケティングツールとして独自のアプリを作るケースは多いが、App Clipを上手に活用すれば、そのハードルを大きく下げることができそうだ。もちろん、App Clipからフルバージョンのアプリをダウンロードさせることも可能だ。

iOS 14
iOS 14 WWDCでは、リアルな店舗での利用シーンが強調された

 スマートフォンは正面から見ると、ほとんどがディスプレイになるため、ホーム画面のデザインやUIの変化は、文字通り“顔”が変わることにつながる。同時に、アプリの強力なエコシステムは、iPhoneやiOSの“顔”になっていた。iOS 14は、その顔を大きく変えるOSといえる。基調講演の冒頭では、CEOのティム・クック氏が「本日はそれぞれのプラットフォームを飛躍的に進化させる」と語っていたが、iOS 14を見ると、その言葉が誇張ではなかったことがよく分かる。

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