コラム
» 2020年07月14日 20時46分 公開

日本通信の“合理的”かけ放題プランはどれだけお得なのか?

日本通信が、通話定額サービスの「合理的かけほプラン」を7月15日から提供する。月額2480円(税別)で音声通話が使い放題になり、3GBのデータ容量も付いてくる。プレフィックス番号を付けない音声定額サービスは、ドコモ系MVNOでは初となるが、実際のところどれだけお得なのか?

[田中聡ITmedia]

 日本通信が、通話定額サービスの「合理的かけほプラン」を7月15日から提供する。月額2480円(税別)で音声通話が使い放題になり、3GBのデータ容量が付く。プレフィックス番号を付けない音声定額サービスは、ドコモ系MVNOでは初となるが、実際のところどれだけお得なのか? 

 6月30日の総務大臣裁定では、NTTドコモとMVNOの音声卸契約にかかる料金を、原価に適正な利潤を加えた金額で設定可能となったが、金額の合意はまだ取れていない。本当に音声定額がサービスとして成り立つのかは予断を許さない面もあるが、ここでは成り立つ前提で考えてみたい。

日本通信 日本通信の新料金プラン「合理的かけほプラン」の特徴

 まずはドコモの料金プランと比較してみよう。毎月7GBのデータ通信を利用する場合、合理的かけほプランでは基本の2480円に1000円をプラスした3480円となる。3GB以降のデータ容量は1GBあたり250円で追加できるので、4GB追加で1000円になる計算だ。

 ドコモの場合、「ギガライト」の基本料金(定期契約あり)が7GBで5980円。これに月額1700円のかけ放題オプションを加えると7680円となり、合理的かけほプランの方が4200円安くなり、半額以下となる。日本通信は「MNOの料金から4割削減した料金プランの提供が可能となる」と予告していたが、データ容量が7GBの場合、5割以上の削減となる。

日本通信

 一方、大容量のデータ通信を利用する場合、状況は変わってくる。ドコモの大容量プラン「ギガホ」は、月額6980円(定期契約あり)で30GBまでの通信ができる他、現在はキャンペーンで60GBに増量されている。これに1700円のかけ放題オプションを加えると8680円となる。

 合理的かけほプランでは30GBまでチャージできるが、20GBのチャージなら2480円+5000円で7480円なのでドコモより安いが、25GBのチャージで+6250円になるので8730円となり、ドコモより高くなってしまう。上限の30GBまでチャージすると9230円になる。このように、合理的かけほプランは毎月の通信量が小〜中容量で収まり、月によってムラがある人には名前の通り合理的だが、数十GBもの大容量通信には向かない。より選択肢を広げるためにも、大容量のデータプランも選択肢に入れてほしいところだ。

日本通信

 加えて、ドコモはグループ内の回線数に応じて、2回線で500円、3回線で1000円を割り引く「みんなドコモ割」を提供しているので、こちらも加味すると、20GB強の利用でもドコモの方が安くなるケースが出てくる。

 他社のMVNOサービスとも比べてみたい。「IIJmio(ドコモ回線)」の場合、月額2220円の「ライトスタートプラン」で6GBの高速データ通信が利用できる。合理的かけほプランで6GBを利用すると、2480円+750円で3230円。日本通信の方が1010円高いが、IIJmioの音声通話は30秒あたり20円の従量課金となる。プレフィックス番号を付加して30秒あたり10円となる「みおふぉんダイアル」を使えば、差額の1010円で50分30秒の通話ができるが、準定額の通話オプションを使う方が安くなる。

 IIJmioでは月額830円で10分かけ放題の「通話定額10分」、月額600円で3分かけ放題の「通話定額5分」を提供している。ライトスタートプランに通話定額10分を加えると月額3050円に、通話定額5分を加えると月額2820円になり、日本通信の3230円よりも安くなる。1回あたりの通話時間が短い人なら、合理的かけほプランよりも時間限定のかけ放題の方がお得になる。

日本通信

 その他のMVNOでは、UQ mobileもかけ放題サービスをオプションで提供している。月額1980円で3GBの「スマホプランS」と、月額1700円のかけ放題オプションを合わせると3680円なので、日本通信の方が1200円安い。データチャージもUQ mobileは100MBあたり200円、500MBあたり500円なので、こちらも日本通信の方が安い。

日本通信

 単純な金額差以外でいうと、合理的かけほプランはプレフィックス番号を付ける通話サービスではないので、専用の通話アプリを使う必要はなく、デフォルトの通話アプリからかけ放題になる。通話アプリの使い分けをする必要がない点も、合理的かけほプランのメリットといえる。

 合理的かけほプランの1GBあたり250円の追加料金は、他のMVNOと比べても安いことも付け加えておきたい。例えばIIJmioの追加クーポンは100MBあたり200円で、1GB換算だと2000円。eSIMの「データプラン ゼロ」でも1GBあたり450円。「mineo」のパケットチャージも100MBあたり150円(1GB換算で1500円)なので日本通信よりも高い。

 現状のプラン内容だと、合理的かけほプランは、データ容量は3GB〜10数GB程度で、長時間の通話を行うユーザーに向いているといえる。

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