往年の物理キーボード搭載スマートフォン「BlackBerry」が5G対応モデルとして復活しそうだ。米新興企業OnwardMobilityは8月19日(現地時間)、BlackBerryからBlackBerryブランドの5G端末を設計、開発、販売する権利を取得したと発表した。
OnwardMobilityはBlackBerryおよび中国Foxconn Technology Group傘下のFIH Mobileと5Gモデルの立ち上げで協力していく。欧米の企業ユーザー向けに2021年発売の計画だ。OSがAndroidベースで物理キーボードを搭載し、5G対応ということ以外に今のところスペックなどの説明はない。
BlackBerryはスマートフォンが普及する以前からキーボード付きの小型情報端末を提供していたが、スマートフォンの台頭で斜陽化し、2016年に端末の自社開発を終了。その後は中国TCL CommunicationがBlackBerryとのライセンスの下、BlackBerryブランドの端末を販売していたが、これも今年の2月にライセンス切れで終了した。
OnwardMobilityは2019年3月創業のテキサス州オースティンに拠点を置く非公開企業。プロフィールを見ても、これまでに製品やサービスを提供したことはないようだ。CEOのピーター・フランクリン氏はLinkedInによると、数社を立ち上げたアントレプレナーで、かつて米Zyngaに席を置いたこともある。従業員には、BlackBerryやSamsung Telecommunications Americaなどの出身者もいる。
BlackBerryのジョン・チェンCEOは発表文で「BlackBerryはOnwardMobilityがわれわれのブランドと同等の信頼とセキュリティの高水準を活用するキーボード搭載のBlackBerry 5Gスマートフォンを提供することに興奮している。この端末が提供する企業・政府レベルのセキュリティと生産性を提供できることを嬉しく思う」と語った。
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