駅や商業施設にある「交通系電子マネー」のチャージ機でもチャージはできる。ただし、ICカードの読み書き部分がトレイタイプである必要がある。カードを挿入するタイプのチャージ機(自動券売機や自動精算機を含む)では、物理的制約からチャージができない。
Apple PayのPASMOにおける鉄道や路線バスの定期券は、特定の鉄道事業者や路線バス事業者において発行できる。1枚のPASMOには、「鉄道」と「路線バス」の定期券を1枚ずつ搭載可能だ。発券できる定期券の種類は「通勤定期券」と「通学定期券」で、通学定期券については原則として大学生/専門学校生向けのみとなる。
鉄道定期券は首都圏のSuica事業者を含む他事業者への「連絡定期券」や、一部の事業者が発行している「2区間定期券」にも対応している。路線バス定期券については地区や路線によって「全線(定額)定期券」や「区間指定定期券」を購入できる。
発券できる定期券の種類や区間は事業者によって異なるので、詳しくは株式会社パスモのWebサイトで確認してほしい。
定期券の新規購入にはPASMOアプリが必要となる。会員登録も必要だ。新規購入時の代金の支払いは、Apple Payに登録したカードまたはPASMO会員情報にひも付けたカードで行える(制約はチャージ時と同様)。通学定期券を新規購入する場合は利用開始日の10日前までのオンライン申請と、同7日前までの書類提出(郵送)が必要となる。
同じ定期券の継続購入については、Walletアプリからも行える。ただし、Walletアプリからの購入時はApple Payに登録したカードからの支払いのみとなる。
通学定期券についても、4月30日までが有効期限となる場合に限り継続購入できる。5月1日を超えて有効な通学定期券を希望する場合は、改めて新規購入の手続きが必要だ。
カードタイプのPASMOや、AndroidおサイフケータイのモバイルPASMOからカード情報(残高や定期券情報など)を移行する場合、使おうとするiPhoneやApple WatchでPASMOが“1枚も”発行されていない状態で行う必要がある。
カードタイプのPASMOの移行は、Walletアプリ、PASMOアプリのいずれからも行える。移行元カードのプリペイド残高はカードのデポジット(預かり金)の500円を付加して引き継がれる。引き継いだ後のカードは自分で破棄しよう。
なお、以下のいずれかに当てはまるカードは、iPhoneやApple Watchには取り込めない。
(※1)券面にも記録するタイプのものは、情報を消去すれば移行可能(消去は発行事業者で受け付ける)。券面記録を行わない「バス1日乗車券」の場合は、有効期限(時間)を過ぎて無効になれば移行できる
また、取り込めるカードでも、以下のいずれかの状態にある場合は移行を行えない。
(※2)移行元のカードが記名PASMO/PASMO定期券の場合。移行元カード側の情報を訂正すれば移行できる
(※3)移行元のカードが記名PASMO/PASMO定期券の場合。PASMOアプリで会員登録を行えば移行できる
モバイルPASMOを移行する場合は会員登録が必要となる。登録時に使ったメールアドレスとパスワードを使って機種変更操作を行い、同じメールアドレスでiPhoneのPASMOアプリにログインすれば移行は完了する。
なお、Apple PayのPASMOからカード式のPASMOやモバイルPASMOへの移行は行えない。
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