ついに発表された「iPhone 12」シリーズ。2019年に発売されたiPhone 11シリーズよりも1機種多い、4モデルが登場。ラインアップは「iPhone 12」「iPhone 12 mini」「iPhone 12 Pro」「iPhone 12 Pro Max」。今回の新モデルはiPhone 11から何が変わったのか。同じ位置付けとなるモデル同士を比較しながら見ていきたい。
まずは12と11のシリーズで共通する違いを確認したい。
iPhone 12シリーズ共通のデザインとして、iPhone 5シリーズをほうふつとさせる、角張った形状に変更された。iPhone 11シリーズは側面が丸みを帯びていたが、握ったときの感触がどう変わるのかは気になるところだ。
ディスプレイには、これまでより4倍の耐落下性能を持つという「Ceramic Shield」を新たに採用した。ほとんどの金属よりも硬いという、ナノセラミッククリスタルをガラスに組み込むことで可能になるという。iPhoneを落としてディスプレイ面が割れることは減るかも?(でもケースは極力付けておきたい)
ディスプレイ上部のノッチはiPhone 11から大きく変わっておらず、Androidでも搭載機種が増えている、ディスプレイ内蔵の指紋センサーも備えていない。iPad Air(第4世代)では側面の電源キーに指紋センサーを内蔵して、ひょっとして次期iPhoneも……と期待されたが、これも非搭載。結局、Touch IDの復活はならなかった。
プロセッサは「A13 Bionic」から「A14 Bionic」にバージョンアップ。トランジスタの数が40%増えたことで処理速度がアップ。新たなISP(Image Signal Processor)によってより多くの色を捉えられる「Dolby Vision」での動画撮影も可能になった。機械学習の処理を行うNeural Engineも世代が新しくなり、8コアから16コアに増加。毎秒11兆回の演算をこなし、処理速度が最大80%向上するという。
モバイル通信は新たに5Gに対応しており、ドコモ、au、ソフトバンク、そして仕様上は楽天モバイルの5Gを利用できる。ただし日本ではSub-6のみでミリ波は利用できない。
5Gに接続してバッテリーを消費しないよう、必要に応じて4Gと5Gの通信を切り替える「スマートデータモード」も搭載。5Gが必要かどうかを判断し、データ使用量、速度、電力のバランスをリアルタイムで調整するという。
日本では5Gを利用できるエリアは限られるので、どこでもすぐに高速通信が利用できるわけではないが、iPhoneの発売を皮切りにエリア拡大が進むことが期待される。
iPhone 12シリーズでは、磁力でくっつく「MagSafe」に対応したアクセサリーを利用できるようになり、ケースやワイヤレス充電器が用意される。磁力を利用することで、ケースの装着や充電がよりスムーズに行える。これまで実現しなかったアクセサリーとして、iPhone全体を覆うことなく、背面にぴたりと取り付けられるウォレットも登場した。より多彩なアクセサリーが増えることが期待される。
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