「iPhone 12」「12 Pro」を試して分かった実際の違い 11 Proから写真は大進化本田雅一のクロスオーバーデジタル(4/5 ページ)

» 2020年10月20日 22時00分 公開
[本田雅一ITmedia]

カメラをサポートするLiDARは暗所撮影でのみ活躍

 ところでまたもや大幅な改善のあったiPhoneのカメラ機能だが、一つだけ期待通りとはいかなかった部分がある。それは、赤外線レーザーを用いて対象物との距離や形状を測定する「LiDAR」スキャナの活用だ。

 Appleは恐らく、LiDARスキャナをARアプリのために搭載しているのだろうが、同時にカメラでも応用している。同様に3D iToFセンサーをカメラに使っているソニーの「Xperia 1 II」は、積極的にセンサーからの情報を用いて被写体判別を行う。

 LiDARが認識するシーンは解像度が高いわけではないものの、これによりiPhone 12 Proではポートレートモードの最短焦点距離が短くなったり、より高い精度の背景分離ができたりすると予想していた。

 ところが、少なくとも現バージョンでは明所での撮影時にはLiDARを使わないようだ。明所でのポートレートモードは、3つのカメラの視差情報を用いる方式から変化していない。暗所ではLiDARを用いてポートレートモードが動作するとしているものの、これはナイトモードが働くほど暗い場合のみで、例えば料理写真をポートレートモードで撮影したい、あるいはワイドマクロで被写体を浮き立たせたい、といった場合の体験レベルは従来と同じなのだ。

LiDAR カメラ撮影におけるLiDARスキャナの活用は限定的だ

 ただしNeural EngineとISPの能力が向上しいるため、分離精度そのものは計算能力分だけ上がっている。切り抜き精度は上がっているとはいえ、グラスの縁が溶ける現象などは解消されていない。

サードパーティーも巻き込むiPhone用の「MagSafe」

 さて最後にiPhone用の「MagSafe」について話しておきたい(MacBookの充電に使われるMagSafeとは異なる)。

 MagSafeは磁石で固定するアクセサリーのための新しい規格で、Made for iPhoneのプログラムのもとで他社にもライセンスされる。純正ケースにはMagSafeアクセサリーがケースを装着した状態でも使えるよう、あらかじめ磁石が埋め込まれている(クリアケースを見れば明らかだ)。

MagSafe MagSafe対応の純正クリアケースをiPhone 12に装着した状態

 また磁石とともにNFCタグも埋め込まれており、そこで認証を行うことで互換性を確認する。磁石で位置決めを正確に行った上で、最大15Wの非接触充電を行うことが可能だ(Qi規格との互換性があるが、Qiは最大7.5Wに制限されている)。

MagSafe カバーを付けたまま最大15Wの非接触充電が可能だ

 本体側のマグネットはさほど強いものではないが、アクセサリー側は要求に応じて強さがまちまちで、中には自動車用ホルダーなど本体を支持できるものも用意されるようだ。

 iPhone 12・12 ProがMagSafeアクセサリーの装着を認識すると、画面上で装着状況を確認できる。現時点では純正アクセサリーが中心で高価かつバリエーションは多くないが、今後サードパーティー製品が充実するにしたがい、さまざまなアイデアの製品が登場することだろう。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年07月14日 更新
  1. 誤爆で「ワインが20本も届いちゃう」 押せば注文できる“Amazon Dash Button ”とは何だったのか (2026年07月11日)
  2. スマホをタッチせずに改札もレジも通過 日本で広がる「UWBタッチレス決済」最前線 (2026年07月10日)
  3. ポケモンGOからNianticのロゴが消える 起動画面に「SCOPELY EXPLORE」、10周年の節目に (2026年07月12日)
  4. その使い方、発火リスクあります──モバイルバッテリーで真夏にやってはいけないこと INFORICHが啓発 (2026年07月13日)
  5. JR東日本「分かりにくい」新幹線券売機を改善へ なぜ、スマホではなく「駅での最短1分購入」を実現? (2026年07月04日)
  6. スペックが同じに見えるNothingの「Phone (4a)」と「Phone (4a) Pro」のカメラ 撮り比べて分かった“意外な違い” (2026年07月13日)
  7. ヨドバシカメラがまた“百貨店に進出” 池袋の次は“旧名鉄百貨店跡地”に、駅直結一等地 (2026年07月11日)
  8. 「060」携帯電話番号の提供延期の原因は? 林総務大臣が改めて説明 (2026年07月10日)
  9. スマホは本当に会話を「盗聴」して広告を出しているのか? 専門調査と最新事例から考える (2026年07月13日)
  10. ドコモFGが仕掛ける「グループ連携」と「金融AI構想」 通信との融合でKDDIやソフトバンクに追い付けるか (2026年07月11日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー