IoT家電を取り扱う+Styleが“とがったSIMフリースマホ”を販売する狙い(1/3 ページ)

» 2020年12月08日 12時00分 公開
[石野純也ITmedia]

 世界各国のIoTガジェットや、自社ブランドのスマート家電など、ネットにつながる家電製品を取り扱う+Styleが、新たにSIMロックフリースマートフォンのコーナーを新設した。もともと、+Styleでは、クラウドベースのスマートフォン「Robin」や、小型でデザイン性に優れた「Punkt. MP02 4G Mobile Phone」といった携帯電話を取り扱っていたが、コーナーを設けたことを機に、ラインアップを大幅に拡充した。

+Style +StyleのECサイトにSIMロックフリースマートフォンのコーナーを新設

 第1弾として、TCLの5Gスマートフォン「TCL 10 5G」を独占的に先行販売。11月24日に他の販路でも発売されたが、4万円を下回る価格ながら、5Gに対応しつつ、Snapdragon 765Gを搭載する高いコストパフォーマンスが話題を集めた。5Gモデルは、Huaweiの「P40 Pro」や、ASUSの「ROG Phone 3」も販売している。他にも、ミドルレンジモデルとしてXiaomiの「Redmi Note 9S」や、OPPOの「Reno3 A」といったお手頃なスマートフォンも取り扱っている。

 もともとは、変わり種の携帯電話を扱っていた+Styleだが、同社の主力はIoTガジェットやスマート家電だ。今、SIMロックフリースマートフォンの販売を強化する勝算はどこにあるのか。プラススタイルの取締役社長を務める近藤正充氏に、狙いや意気込みをうかがった。

+Styleにはとがったユーザーが多い

―― 最初に、+StyleがなぜSIMフリースマートフォンを取り扱い始めたのかを教えてください。

近藤氏 +StyleでIoTやスマート家電を販売してきて、4年ぐらいがたちます。ふと振り返ってみると、意外とスマートフォンが売れていた。そこの需要がけっこうあったというのが、率直な感想です。IoTの名を掲げ、事業をしていく中で、どうしてもガジェットやスマート家電に目が行きがちでしたが、まだまだスマホの需要も大きいということに気付きました。

+Style プラススタイルの近藤正充社長

 一方で、世の中を見ると、SIMフリーの市場はどんどん伸びてきています。キャリアが用意した端末ではなく、自分でしっかりと商品を選んで使うというのは海外だと一般的ですが、日本はそうではありませんでした。そういったお客さまの手助けができればといいかなということで、コーナーを作りました。

 ラインアップをご覧になっていただければ分かる通り、これまではちょっと毛色の変わったものでした。使わないアプリのデータをクラウドに上げるもの(Robin)や、すごく小さいもの(Palm Phone)、電話とメールに特化したもの(Punkt. MP02 4G Mobile Phone)を扱ってきています。ですが、これからは、ベーシックなものも含め、扱えるものは扱っていく方針で今回のラインアップになっています。特化型が多かったところに、コストパフォーマンスモデルも扱うことで、ユーザーの皆さんに選んでいただけるような形になりました。

+Style これまでもスマートフォンは売れ筋のジャンルだった

―― といっても、P40 Proのように、いろいろな意味でとがった端末はありますが(笑)。

近藤氏 少しとがったものは多いですね。そういうユーザーが+Styleに多いということもあります(笑)。ただし、とがったものも用意しながら、ベーシックなものも用意しています。

―― ROG Phone 3も、普通のスマートフォンではありません。

近藤氏 コスパのところではベーシックなモデルを入れていますが、チョイスするときに、特徴がないとなかなか難しい。アピールになるものが必要です。イメージとしては、幅広いラインアップを用意していきたいと考えています。

+Style 5G、ゲーミング、コスパなど、さまざまな特徴を持つスマートフォンを販売していく

TCL 5Gが5万円台だったら扱っていなかったかも

―― この中でいうと、独占先行販売で目玉になったTCL 10 5Gはベーシックという位置付けでしょうか。

近藤氏 ベーシックだとは思っていますが、一点突破になる安さというコンセプトがあります。5Gで安いというのが面白いところで、独占でやるのもチャレンジングな商品でした。おかげ様で、想定通りに売れていて、販売はそこそこ順調です。

+Style 3万9800円(税込み)という安さが特徴の5Gスマートフォン「TCL 5G」

―― なぜ、先行独占販売をすることになったのでしょうか。取り扱いを決めた理由を教えてください。

近藤氏 今、5Gが少しずつ話題になっていますが、それを今後広げていくうえで、やはり価格は大きなファクターになります。これが、もし5万円ぐらいだったら、取り扱っていなかったかもしれない。3万円台で5Gが使えるという端末にはニーズがあるんじゃないかというところで決めさせていただきました。

 これだけの機能でこの価格を打ち出せるのは、TCLがテレビメーカーとして大きかったりなど、いろいろな要素があってのことです。TCL的にも、かなりチャレンジングな商品だと思いますが、各社の利害がうまく一致しました。

「SIMフリーを買うならここ」というイメージ付けを

―― 始まったばかりのSIMフリースマートフォンコーナーですが、売れ筋はやはり変わり種のモデルより、コスパ型のモデルでしょうか。

近藤氏 どれが売れ筋というのは難しいのですが、とがったところがユーザーとのマッチングとして強いというのはあります。今回はTCL 10 5Gが一番で、次がPunkt.、その次に来るのがROG Phone 3です。

―― やっぱり偏ってますね(笑)。

近藤氏 IoT好きで、とがったところのさらに先端にいるようなユーザーが多いサイトなので(笑)。われわれも、(ROG Phone 3は)そこまでとは思っていませんでしたが、まだご存じなかった方も多かったのかなと思います。発表して、特設ページを作ったことで認知していただき、皆さんに見ていただているような印象です。

―― 先ほど市場の変化を挙げられていましたが、電気通信事業法の改正や、分離プランの義務化などの影響があったということでしょうか。

近藤氏 はい。世の中の変化も考えました。こういった市場環境が続くと、SIMフリーの市場が大きくなるイメージはしています。お客さまにどんどん端末を選んでいただけるような世の中になることを見越して、今から「SIMフリーを買うならここ」というイメージ付けをしていくことで、市場がもっと大きくなったときに受け皿として対応できます。ビジネス的な観点では、そういったことを考えています。

 SIMフリースマートフォンは、まだどこで買ったらいいのかが分からない部分があると思います。しっかりサポートしてくれて、安心して買える場所はまだまだ少ない。こういう流れが今後加速すれば、1つのビジネスチャンスがあると思います。

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