南海電鉄が、クレジットカードのタッチ決済に対応した改札機の実証実験を4月3日に開始した。クレジットカードをタッチすることで、Suicaのような交通系ICと同様に電車に乗れる仕組みだ。今回、実験開始の様子を報道向けに公開されたので、詳細をレポートする。
南海電鉄のクレジットカード対応改札は、同社と三井住友カード、QUADRAC、ビザ・ワールドワイド・ジャパンの4社によるもので、Visaのタッチ決済とQRコードに対応した自動改札機を南海電鉄の駅に設置。駅構内への入出場を記録して運賃を徴収する仕組みだ。
鉄道としては、既に同じ3社による仕組みを京都丹後鉄道が導入しているが、こちらは駅や電車内に設置されたリーダーに対応カードをかざす仕組み。南海電鉄は自動改札機を試験導入して、改札機と連動させている点が新しい。クレジットカードのタッチの場合は乗車距離に応じた都度運賃、QRコード決済の場合は「南海デジタルチケット」を事前に購入して、それを使って乗車する形となる。
いずれの場合も、専用の自動改札機にクレジットカードでタッチするか、QRコードをスマートフォン画面に表示してリーダーにかざすことで改札機を通過して乗車する。出口改札機で出場する際も同様だ。今回、QRコードによる南海デジタルチケットは、4月15日発売のため、南海電鉄のデモでのみ確認している。
クレジットカードでの乗車に対応しているのはVisaブランドのカードで、NFC機能を内蔵した「Visaのタッチ決済」対応カードのみ。物理カードに加えて、Apple PayとGoogle Payでの利用も可能。ただし国内発行のVisaカードはApple Payに対応しておらず、Google PayにNFCでの決済として登録できるのは、一部のデビットカードかプリペイドカードのみとなる。
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