世界を変える5G

富士山頂5G化やライブ配信を実施! 「コロナ禍」の登山問題に取り組む御殿場市とKDDI(1/3 ページ)

» 2021年07月15日 15時30分 公開
[島徹ITmedia]

 既報の通り、静岡県御殿場市とKDDIは7月12日から、コロナ禍における安全な富士山観光と、リモートでの富士山の魅力発信を両立するための取り組みを開始した。

 両者は同日、富士山御殿場口新五合目(静岡県御殿場市)の「Mt.Fuji Trail Station(トレステ)」において今回の取り組みに関する記者説明会を開催した。この記事では、その模様をお伝えする。

岡部氏と若林氏 Mt.FUJI TRAIL STATIONの入り口でフォトセッションに臨むKDDI中部総支社の岡部浩一総支社長(左)と御殿場市の若林洋平市長(右)

取り組みの概要

 今回の取り組みは、大きく分けると以下の4つに分かれる。

  • 富士山頂のau 5G/au 4G LTEによるエリア化(KDDIが単独で実施)
  • 「勝俣州和の富士山バーチャルガイドツアー」の提供
  • リモート一眼レフ撮影サービス「マチカメ」の無料提供
  • XRコンテンツ「バーチャル富士登山」の提供

 これらは富士山の開山期間の最終日である9月10日まで(ハイキングコースに関する施策は10月下旬まで)実施される。ちなみに富士山は去年(2020年)、新型コロナウイルスの影響で開山を見送ったため、今年(2021年)は2年ぶりの開山ということになる。

取り組み 御殿場市とKDDIの連携で、「勝俣州和の富士山バーチャルガイドツアー」、リモート一眼レフ撮影サービス「マチカメ」、「バーチャル富士登山」を実施する

2021年は5Gエリアも整備 実測で最大下り約400Mbpsを実現

岡部氏 KDDI中部総支社の岡部浩一総支社長

 今回の取り組みについて、KDDI中部総支社の岡部浩一総支社長は「2つの柱」を軸に実施したと語る。1つは、山頂を5G/4G LTEによる富士山頂のエリア化だ。これは携帯通信事業者としての“一丁目一番地”でもある。

 もう1つは「訪れた人同士の密や接触を防ぐ施策」と「富士山への登山を見送る人への情報発信」だ。これは、現在の富士山が抱える課題を解決する手段といえる。

富士山頂のエリア化

 KDDIはここ数年、開山期間の富士山頂を4G LTEエリアとしてきた。先述の通り、今年は2年ぶりの開山だが、4G LTEに加えて5Gもエリア化している。

 このエリア化は、開山期間中のみ山頂へと5G/4G LTE基地局を設置することで実現している。700Mbpsのエントランス回線(※1)を富士宮口(静岡県富士宮市)から取り回し、それをバックボーンとして使っている。実測ベースでは、au 5Gで下り最大約400Mbpsの速度を達成できたという。エントランス回線を使ったエリア化は、須走口(静岡県小山町)でも実施されている。

 合わせて、山小屋での「富士山Wi-Fi」も提供している。これは例年通りの取り組みだ。

(※1)基地局と交換局をつなげる通信回線

 なお、登山道やハイキングコースは通年でエリア化されている。山の麓の基地局からカバーしているという。

エリア対策 2021年は、登山シーズンの山頂に5Gエリアも展開
結構高速 山頂に構築した5Gエリアでは、実測で下り最大400Mbpsを記録したという
過去の実写真 開山期間の富士山頂。山小屋や施設には各登山口から登ってきた人が滞留し、人が非常に多くなる。快適な通信の提供には、基地局の設置が欠かせない
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