WF-1000XM4を購入したら、iPhoneかAndroidかにかかわらずHeadphones Connectをインストールしよう。複数機器で使うなら全部の機器に入れて設定を共有するのがオススメだ。というのも、アプリから簡単にペアリングでき、複数機器で使うときの接続先の切り替えもスムーズに操作できるからだ。
なお、WF-1000XM4はApple製品向けの認証プログラム「Made for iPhone」や、Androidスマホとのペアリングを楽にしたり最後の利用場所を検索したりできるGoogleの「Fast Pair」、Windows 10(Version 1803以降)との接続を楽にする「クイックペアリング」に対応しており、スマートフォンやPCとの接続機能にも力を入れている。「Siri」や「Googleアシスタント」「Alexa」も利用できる。
まずチェックすべき機能が、ノイキャン設定の自動切り替え「アダプティブサウンドコントロール」だ。自身が歩く・走っている状況や、電車の中など周囲のシーンに合わせてノイキャンを有効にするか、外音をどれだけ取り込むかを細かく指定でき、利用中に設定が自動で切り替わる。
さらに、位置情報に合わせて設定を変更できる。職場では外音取り込みを若干有効にするが、シェアオフィスではノイキャンをオンにするといった、場所と利用用途に合わせた設定が可能だ。
標準設定では歩いていると外音取り込みが有効になり、シーンの切り替え時にはイヤフォンから通知音が鳴る。シーン切り替え時に鳴る通知音が邪魔ならアプリでオフにしよう。
さらに素晴らしいのが、イヤフォンを装着したまま自身が話すと、ノイキャンが止まって外音取り込みが有効になり、イヤフォンを着けたまま快適に会話できる「スピーク・トゥ・チャット」だ。会話が終わると指定した秒数の後にノイキャンが有効になる。曲を聴きながらの作業時や、コンビニなどでの買い物時に少し会話するときに便利。イヤフォンのタッチセンサー長押しで周囲の音を取り込む「クイックアテンション」とともに、平時なら飛行機の機内サービスを受けるときにも便利な機能だ。
テレワークで気になるマイクの通話品質は、Bluetoothイヤフォンの中でも非常に高いレベルにある。一般的な話し声なら相手への通りがよく、周りの騒音もかなりカットしてくれる。ノイキャン用の2つのセンサーマイクと骨伝導センサーが声だけをうまく分離してくれているのだろう。室内だが周りがうるさい中で通話しても、背景音は気にならない程度の小さい音になっていた。また、片方だけ装着した状態でも通話できる。
長くなったが、WF-1000XM4はノイキャンやLDAC対応だけでなく、ライバルのAirPods Proで人気の機能や品質にしっかり対応した上で、それを上回る音質やノイキャンのより便利な機能、iPhoneやWindowsでも使いやすい接続性の高さを実現した。その上でAndroidとのLDAC接続を試すと、もうAACやAptX対応レベルの一般的な完全ワイヤレスイヤフォンには戻れなくなるだろう。
iPhoneやAndroid、Windowsなど複数の機器を活用しており、さらに音質やノイキャン、テレワークでの便利さも求めている人にとって、WF-1000XM4は最適なモデルだ。今、ノイキャン対応の完全ワイヤレスイヤフォンを買うなら、間違いなくオススメできる。
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