ここからはLINEMOの契約方法について紹介していこう。LINEMOは独立した新サービスなので、どの通信会社から移行する場合も基本的にはMNPによる新規契約が必要だ。LINEMOの契約月の料金は日割りが適用されるので、他社からMNPで移行する場合は月末の契約がお得になる。
なお、LINEMOはソフトバンクやY!mobileと別のサービスなので、同じソフトバンクのサービスでも家族割引やキャリアメール、キャリア決済の引き継ぎはできない。
契約に必要な物は下記となる。この中で重要なのは「スマートフォンの用意」だ。LINEMOはスマホを販売していないので、LINEMOの「動作確認端末」のリストに記載されているiPhone 6s以降や、ソフトバンクやY!mobileが取り扱っていたやや古いスマホをSIMロック解除して使うことになる。
動作検証されているAndroidスマホの数は少ない。スマホの契約やSIMロックフリースマホに慣れている人の場合、自己責任で市販のSIMロックフリーのAndroidスマホを使うことになる。
ソフトバンクやY!mobileからLINEMOへ移行する場合は、オンラインサポート(ソフトバンクはMy Softbank、Y!mobileはMy Y!mobile)にログインし、SIMの送り先となる住所や支払い方法が正しいか、4桁の暗証番号を覚えているかを確認しよう。契約手続き中にログインが必要になるが、その代わりにMNP番号の発行手続きが不要になる他、契約者情報や請求先情報を引き継げる。
また、ソフトバンクやY!mobileで直近に購入したスマホのSIMロック解除手続きも実施されるが、あくまでも事業者の手続きだけだ。スマホ側でSIMロック解除を実行する操作は必要なので、購入した事業者のSIMロック解除の案内を確認しよう。
契約はLINEMO公式サイト」から行う。MNPの場合は手続き後に自宅へSIMが配送され、自身で回線を切り替える形だ。契約手順はサービス開始時から繰り返し改善されており、現在ではネットショップで商品を買うレベルの手軽さだ。手続きにはスマホを利用した方が本人確認書類の写真を撮影しやすい。
基本的な作業は契約情報やMNP番号、支払い方法、暗証番号などの情報を入力し、本人確認書類を撮影してアップロードするだけ。ソフトバンクやY!mobileから移行する場合は途中で各社オンラインサポートにログインすることで、MNPの番号発行や契約情報などの入力の手間を減らせる。
SIMは物理SIMとeSIMから選べるが、基本的には物理SIMがおすすめだ。eSIMは申し込み審査後1時間ほどで使えるが、対応スマホが少ない上に自宅に別のWi-Fi対応ネット回線がないとトラブル時の手間が逆に増えかねない。eSIMの扱いに慣れている人以外にはおすすめできない。
物理SIMでの申し込みが完了すると、最短当日発送で自宅にSIMカードが届く。携帯電話会社を乗り換えた場合は、「商品発送のお知らせ」メールのURLから9時〜20時30分の間に回線切り替えの手続きを実施し、スマートフォンにSIMを入れて通信設定を実施しよう。
iPhone(iOS 14.5以降)の場合はSIMを挿入するだけで利用可能になる。また、「設定」→「一般」→「情報」を表示し「キャリア設定のアップデート」を実施できないか確認する。どうしても接続できない場合はiPhoneを再起動する、MVNO向けのプロファイルがインストールされたままになっていないか確認する、必要な設定がないなら「設定→一般→リセット→ネットワーク設定をリセット」するといった作業を実施してみよう。
Androidの場合はLINEMOのサイトや初期設定マニュアルでAPN情報を確認し、設定から登録すればいい。
以後の通信量の確認やプラン変更、サポート、解約などはLINEMOのサイトにログインして手続きする。LINE上でも若干の手続きは可能だが、基本的にはほとんどの手続きをLINEMOのサイトから操作することになるので、ブックマークやホーム画面にLINEMOのサイトを登録しておくと便利だ。
通信速度はソフトバンクやY!mobileと同等だ。5GのSub-6エリアなら数100Mbpsの高速通信も利用できる。ただ、通信量が多いわけではないので、アプリやスマホ本体にモバイル通信時の通信量設定がある場合は少なめにしておくといいだろう。
5Gの通信速度が速いエリアで何度か速度テストをすると、それだけで1GB近い通信容量を消費してしまうので、通常の利用ではおすすめしない。
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