「LINEMO」の契約方法から通信速度までを総チェック Y!mobileや楽天モバイルとの比較も(1/2 ページ)

» 2021年08月24日 11時30分 公開
[島徹ITmedia]

 ソフトバンクの低価格帯新ブランド「LINEMO」は、7月に月額990円(税込み、以下同)で通信容量3GBの新プラン「ミニプラン」を追加。ドコモの「ahamo」やauの「povo」とは異なる特徴を打ち出すことで注目度が増している。この記事では改めてLINEMOの特徴と、契約時の注意点について紹介していこう。

1人契約がお得な「LINEMO」、最大のライバルは「Y!mobile」

 料金面の特徴は冒頭の通り、月額990円のミニプランの登場だ。月額料金だけでいえば他キャリアやMVNOと比べても最安の部類に入る。このミニプランと、通信容量20GBのスマホプランは月ごとのプラン変更もできる。

LINEMO LINEMOは7月より月額990円のミニプランを追加

LINEMOのプラン

  • 「ミニプラン」月額990円 通信量3GB(超過後300kbps)
  • 「スマホプラン」月額2728円 通信量20GB(超過後1Mbps)

 両プランともLINEのトークや通話、ビデオ通話の通信量を消費しない「LINEギガフリー」に対応。さらに、契約後1年間はオプション「通話準定額」(月額550円、通話1回につき5分まで無料)が無料だ。基本の通話料は22円/30秒で、通信サービスは5Gにも対応する。また、スマホプランのみだがLINEスタンプ プレミアム契約中は同額のポイントバックも受けられる。

 一方で、キャリアメールと留守番電話、通話中や圏外時の着信通知には非対応。契約やサポートはオンラインのみで店舗対応はない。スマートフォン本体も販売していない。家族割も非対応だ。ソフトバンクの家族割引の回線数にも入らない。

LINEMO 翌月からのプラン変更に対応。翌月の通信量が増えそうなら「ミニプラン」から「スマホプラン」に変更できる。逆の変更も可能だ

 ではどういった人にLINEMOがおすすめかというと、オンラインでのスマホの契約に慣れており、普段の音声通話やビデオ通話のほとんどがLINEという人だ。また、スマホの利用がほぼLINEのみで毎月の料金をとにかく抑えたい人、1人暮らしかつ自宅の光回線が大手3社の割引対象外で、安価なプランを探している人にも向いている。

 一方で、LINEをそこまで多く使わない人は以下の2点もチェックしておこう。まず、月額料金990円で3GBや月額2728円で 通信量20GBのサービスには、条件付きながらもY!mobileや楽天モバイル、MVNOなどの選択肢もある。特にY!mobileは今夏のサービス改定でお得さが増した。光回線とセットか家族契約が前提だが、安価かつ店頭サポートにも対応した魅力的なサービスとなっている。

LINEMO ソフトバンクの別ブランド、Y!mobileも8月よりサービスを改定。通信容量の繰り越し対応などより便利なサービスへと進化している

 もう1点が、LINEMOの電話通話は、通話中や圏外時の着信内容をSMSや対応スマホの着信履歴で知らせる機能に対応していないことだ(2021年8月時点)。もしも圏外時や映画館、バッテリー切れなどでスマホの電源がオフの状態で電話の着信があっても、着信があったこと自体に気付けない。電話通話も積極的に使う人だと、仕事や人間関係でトラブルが起きかねない仕様だ。この点が改善されれば、1年間の準通話定額無料も含めて魅力的なプランなだけに残念なところだ。

 LINEMOのライバルとなるプランとも簡単に比較しておこう。

Y!mobile(光回線セット、または家族2回線目以降の料金)

  • 「シンプルS」月額990円、3GB+2GB(データ増量1年無料)
  • 「シンプルM」月額2090円、15GB+5GB(データ増量1年無料)
  • 「シンプルL」月額2970円、25GB+5GB(データ増量1年無料)

 Y!mobileと比較した場合だが、ソフトバンク光とのセット契約や、家族で2回線以上契約する場合は上記の月額990円からという料金で契約できる。余った通信量を翌月に繰り越せる他、1年間は無料で通信量が増量されるのも魅力だ。この金額で、店頭サポートや端末販売、留守番電話、キャリアメール、圏外時の着信通知、Yahoo!プレミアムも付いてくる。

 スマホに不慣れな家族も含め、まとめて低価格プランに移行するならY!mobileが無難だ。逆に、1人だけの契約で光回線のセット割引もないならLINEMOが安い。

楽天モバイル(段階制料金プラン)

  • 「Rakuten UN-LIMIT VI」それぞれ月額
  • 1GBまで:0円(1回線目のみ)
  • 〜3GBまで:1078円
  • 〜20GBまで:2178円
  • それ以上:2980円

 楽天モバイルは、データ通信をほぼ使わなければ月額0円と維持費の安さが魅力的だが、現状は東京や大阪の都市部など、楽天の自社エリアのみでのサービス提供に切り替わった地域の屋内エリアなどで不便さを感じる部分もある。そこを我慢できるかが判断の分かれ目だろう。店頭契約が可能でスマートフォンを販売している他、アプリの利用で通話料が無料、もちろん圏外時の着信通知に対応している。

 LINEMOは既に充実したソフトバンクの回線を利用するので、エリア面での不安はほとんどない。安価でも都市部でのつながりやすさは必要で、スマホをほぼLINEのみに使う人ならLINEMOの方が有利な選択肢といえる

 では、契約方法をチェックしよう。

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