「20GBだけでは挑戦的ではない」 0円から使える「povo2.0」誕生の秘密を聞く(2/3 ページ)

» 2021年11月22日 14時46分 公開
[石野純也,ITmedia]

20GBを中心に、安いところに重心を置かない

―― トッピングのラインアップが今の容量、期間になったのはなぜでしょうか。

秋山氏 細かいところは料金を考える専門の人間が緻密な計算をしていますが、私から出した要求は、そこまで安いところに重心を置かないということです。1.0からの進化ということで、中心線は20GB。そこは変えていません。ゴルフに例えると、大容量は長距離のドライバーで、3番アイアンが20GBですが、サンドウェッジやパターに近いものもあります。シチュエーションに応じて使い分けられるツールボックスのようなものをそろえようとしました。

 今までは3番アイアンだけで生活していたようなものです。もっといろいろなクラブがあっていい。短く刻む場合はパターやサンドウェッジがあるという感じで、長い期間の大容量だけでなく、短く刻める低容量も入れました。ゴルフはやらないので、この例えが適切かどうか分かりませんが(笑)。

povo2.0 データトッピングのラインアップ

―― 僕もやらないのでよく分かりませんが、なんとなくニュアンスは分かります(笑)。ただ、ツールボックスをそろえる中で、3GBの次が20GBはちょっと飛びすぎなのでは……とも思います。10GBのトッピングは入れないのでしょうか。

秋山氏 どこまで入れていくかは、料金設計上、いろいろな議論があります。今回入れていないのは、あくまで20GBを中心線に据えているからです。ただし、大きなご要望があれば、今後変えていくこともありえます。

―― オンラインということもあり、ある程度トッピングの入れ替えはタイムリーにしていくのでしょうか。

秋山氏 カジュアルに出したり引っ込めたりすると混乱するので、そこまでは考えていませんが、新しく追加したり、ご要望があまりないものは入れ替えたりということはありえますね。

―― 決まった料金プランではなく、追加で購入するトッピングなので、入れ替えは既存の料金プランよりはやりやすそうですね。

秋山氏 おっしゃるように買い切り型なので、従来の料金プランよりそういったことはやりやすいと思います。

povo2.0はサブスクの考え方とは真逆

―― コンテンツトッピングがあるのも、新しいところだと思います。これを入れた理由を教えてください。

秋山氏 通信はサブスクの本命というところがあります。月額料金が決まっていて、更新してというように使っていきますが、povo2.0はその真逆です。自動更新がないのもそうで、使いたときに使いたいだけという合言葉もあります。ここに、いわゆるサブスクをやっているパートナーのコンテンツがあればマッチするのではないか。試してみたら面白いという考えがありました。サブスクをビジネスモデルにしている会社がそれをやるのは結構なチャレンジですが、お話をしていく中で、一緒にやっていきましょうと言っていただけました。

 どういうふうに発展するのか、どういうコンテンツがマッチするのかというのはこれからです。「DAZN」は試合単位で見ることができますし、「smash.」についてもイベントごとに見るというのは需要としてありそうです。パートナーの方も、そこにトライしたいということで入っていただけています。

―― 決算説明会ではpovo2.0をスタートしてから、一気に10万以上契約が増えたというお話がありました。勢いはどう見ているのでしょうか。

秋山氏 細かくは申し上げられませんが、想定していたよりは純増が多く、初動では他社から来ていた数も多かったですね。もちろん、一定数auや従来のpovoから来られている方もいましたが、よそから来ていた数は想定以上です。結果としてプラス10万という形に仕上がりました。3月に立ち上げたときは社会的に多くのお客さまにご注目いただき、各社とも(オンライン専用プランを)やっていたので波が高かったのですが、そこからいったん落ち着きました。初期のころほどではありませんが、povo2.0でもう1回持ち上がった形です。

povo1.0より年齢層は広がっている

―― 基本料0円なので、取りあえずeSIMで入れておき、サブ回線として維持しておくという使い方もできると思います。もっと波が高くなっても不思議ではありませんが、そこはいかがでしょうか。

秋山氏 その部分は、きっちりご説明やマーケティングをやっていくべきだと思っています。商売上どうかというのはありますが、いろいろな使われ方が考えられます。ギガ活だけで使われている方もいますし、動作保証をしているもの、していないものはありますが、ネットではタブレットに入れている方も見かけます。povo2.0は、いろいろな使い方を見いだす“おもちゃ”のような側面があるのだと思います。あまりご案内するのはちょっとやぼかなとも思いますが。

 eSIMは慣れればいいのですが、メインが物理SIMで2枚目がeSIMとなると、ちょっとクセのようなものもあります。誤解もあり、設定に苦労されている方もいます。それもあって、問い合わせにタイムリーにお答えできていないというご批判をいただいていますが、そこは必死にリカバリーして対応しているところです。どのタイミングで、「新しい使い方はこうですよ」と申し上げていくかは、中でも考えています。ちなみに、ユーザー層は幅広くなっていて、3月に始めたpovo1.0より年齢層は広がっています。

―― 先日ドコモの通信障害がありましたが、ああいったときにサッと使えると便利そうです。

秋山氏 (eSIMなら)オンラインでできますからね。本人確認があるので外出先でクイックに設定するとまではできませんが、カジュアルに試してみることはできます。300MBや500MBをギガ活でもらったので試してみるといった使い方があってもいい。そこから商売になるような使い方をしていただけるご提案ができるかどうかです。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月07日 更新
  1. KDDIのローミング縮小でも「やめる理由にはならない」 楽天モバイルユーザー4人が語る本音と“経済圏”の囲い込み (2026年10月05日)
  2. 注目点は“可変絞り”だけじゃない! 「iPhone 18 Pro」のカメラは思った以上に変わっている (2026年10月05日)
  3. KDDIのローミング終了で楽天モバイルはどう変わる? 心もとない700MHz帯、独り立ちのカギは5Gにあり (2026年10月03日)
  4. 2万mAh搭載で「世界最小」うたうモバイルバッテリー、半固体電池採用 MATECHから (2026年10月06日)
  5. ドコモがほぼ全ての料金プランを値上げ それよりも端末の値上げが気になるこの頃 (2026年10月03日)
  6. Suica、JRE POINTのキャンペーンまとめ【10月6日最新版】 モバイルSuica利用で600ポイント、交換レート35%オフも (2026年10月06日)
  7. モバイルSuicaのコード決済「teppay」10月20日開始 2万円を超えたチャージが可能に (2026年10月06日)
  8. JR東日本「分かりにくい」新幹線券売機を改善へ なぜ、スマホではなく「駅での最短1分購入」を実現? (2026年07月04日)
  9. JALモバイルはなぜIIJに加え「ahamo」を選んだのか? JALとドコモが明かす“ホワイトレーベル”の狙い (2026年10月05日)
  10. ドコモがRCSで同意未取得の不備 約1万6000件に影響、対象ユーザーは利用停止に (2026年10月04日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー