広角カメラを使って障害物を効率的に回避――ロボット掃除機「ルンバ j7/j7+」が日本上陸 2月10日発売サブスクプラン3カ月無料キャンペーンも(1/2 ページ)

» 2022年02月02日 17時15分 公開
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 アイロボットジャパンは2月10日、ロボット掃除機「ルンバ(Roomba)」の新製品「ルンバ j7」「ルンバ j7+」を発売する。公式オンライン価格での販売価格(税込み、以下同)は、j7が9万9800円、j7+(クリーンベース付き)が12万9800円となる。

 月額制のサブスクリプション(レンタル)サービス「ロボットスマートプラン+」で利用する場合の料金は以下の通りとなる。

  • おためし2週間コース(試用目的のサービス)
    • 1980円/2週間(試用後にあんしん継続コースへの移行も可能)
  • あんしん継続コース(※1)
    • ルンバ j7:3080円/月
    • ルンバ j7+:3980円/月

(※1)契約期間は最大3年間(3年間利用すると所有権がユーザーに移行する)

Roomba j7 ルンバ j7+(左)とルンバ j7(右)

ペットの排せつ物をよけて掃除できる

山内さん アイロボットジャパンの山内洋プロダクトマーケティング&ストラテジーシニアマネージャー

 今回の新モデル最大の特徴は、本体のカメラを活用して、さまざまな障害物をよけながら掃除できる「PrecisionVision(プレシジョンビジョン)ナビゲーション」を備えていることだ。靴、靴下、スリッパ、ケーブル類(電源ケーブルやヘッドフォン)といったものはもちろん、ルンバ j7/j7+や「ブラーバ ジェット m6」用の充電ステーションを検出して自らよける。加えて、固形のふんに限られるが、ペットの排せつ物も回避できるという。

Roomba j7 2月2日現在、カメラセンサーで認識できる物の一覧
Roomba j7 部屋の床に散らばったペットの排せつ物をよけながら掃除できるようになった

 本体カメラは既存機種のルンバ i7シリーズも備えており、自分の位置の推定や壁や家具の認識はできたが、「上を見上げるような画角だったため、床下の物を捉えることが困難だった」(山内洋プロダクトマーケティング&ストラテジーシニアマネージャー)。

 一方、ルンバ j7シリーズのカメラはi7シリーズのカメラよりも広角で、そのおかげで先に挙げた障害物を検出できるようになったという。本体のLEDライトが懐中電灯の代わりに本体を照らしてくれるので、暗所でもしっかりと障害物を検知できるそうだ。

 山内氏によると、特に力を入れたのが「ペットの排せつ物の検出」だという。100を超える模型を作成し、100万点を超える写真(画像)を学習させて、検出するためのアルゴリズムを開発したようである。

 それでも「万が一、ペットの排せつ物を吸い込んでしまったらどうする?」という懸念が頭によぎる。こうしたアクシデントが起きた場合に備えて、ルンバ j7シリーズには本体を無償で交換してもらえる「ペットオーナーあんしん保証(Pet Owner Official Promise、P.O.O.P)」が付帯する。ただし、この保証はあくまでも排せつ物を想定したもので、動物の毛玉や吐しゃ物、液体(尿など)の吸い込みは対象外となる。

Roomba j7 カメラセンサーの画角の違い
Roomba j7 ルンバ j7/j7+はペットオーナー安心保証の対象機種となる

 1つ惜しいポイントとして、ルンバ j7シリーズが認識した排せつ物の位置情報を床ふきロボット「ブラーバ」と共有できない点がある。ルンバが排せつ物をよけられたとしても、ブラーバがそれを“まき散らして”しまう可能性があるのだ。今後のアップデートで情報共有できるようになることを期待したい。

Roomba j7 ルンバ j7シリーズの登場に合わせて、ブラーバ ジェット m6には新色の「グラファイト」が追加された。ルンバ j7シリーズとブラーバのさらなる連携強化に期待したい

ユーザーからのフィードバックで障害物の検知精度を向上

 ルンバ j7シリーズのもう1つのユニークなポイントとして、障害物の検知精度を高める仕組みが挙げられる。

 大まかな流れを説明すると、ルンバが清掃を終えると、清掃中に見つかった障害物の画像がスマホアプリ「iRobot HOME」に表示される。ユーザーはアプリから当該の障害物を今後も回避するのかどうかを選択する。その際に、結果を任意でiRobotのサーバに送信すると、今後の障害物検知アルゴリズムの開発に反映される。

 要するに、世界中のユーザーからのフィードバックにより、回避できる障害物が増えるという仕組みとなっている。

Roomba j7 障害物の検知精度を高める仕組みを示すイメージ

 ルンバ j7シリーズのカメラは、物体までの距離を比較的正確に割り出せることも特徴だ。本体にもローカルで機械学習(マシンラーニング)処理を行えるコプロセッサを搭載しているため「瞬時に物体を認識できる」(山内氏)。

Roomba j7 画像の赤い枠で囲われたのがルンバで検知した障害物

 その他、同社の「iRobot Genius(アイロボット・ジーニアス)プラットフォーム」も進化を遂げている。

 簡単にいうと、iRobot Geniusは「いつ」「どこで」「どのように」ルンバを使って掃除するのかをコントロールできる機能だ。今回のバージョンアップで追加される主な新機能は以下の通りだ。

  • 特定の場所を掃除するように指示
  • 清掃の所要時間予測を表示
  • ユーザーが外出した後に清掃を開始する設定(スマートフォンの位置情報を活用)

 さらに、吸引モーターを起動せずに部屋から部屋へ静かに移動する「クワイエット走行」や、ルンバを買い替えても間取りを記憶したマップを引き続き使用できる「マップコピー」なども追加されている。スマートスピーカーや音声アシスタント(Amazon Alexa、Googleアシスタント)による音声操作にも対応する。

 今後も、iRobot Geniusはユーザーのライフスタイルに徹底的に寄り添って、便利な機能を順次追加していくという。

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