昨今のスマートフォンはハイエンドモデルを中心に、高機能化と多機能化が進み、20万円に迫る価格のモデルも登場している。しかし、2019年10月に改正された電気通信事業法には端末の購入補助が2万円までに制限される内容が含まれており、ハイエンドモデルを安く買えるとは言い難い。
そうしたことから最近では、必要最低限の機能や性能を持ち、価格を抑えたエントリークラスのモデルも増えつつある。中にはキャリアではなくメーカーが自社で販売しているモデルも存在する。各キャリアやメーカーなどが販売しているエントリーモデルの主要な販路、価格、特徴を中心にまとめた。
AQUOS wishは「シンプルで飾らないスマホ」がコンセプトのエントリーモデル。植物などの自然をモチーフとしたシンプルなデザインで、マットな質感や指がかりのよい側面形状などを採用する。
工場出荷時のOSはAndroid 11だが、2年間で最大2回のOSのバージョンアップを行える。防水/防塵(じん)や耐衝撃といった仕様を有し、長期利用が見込まれた製品でもある。電池の劣化を軽減する「インテリジェントチャージ」や指紋センサーの長押しでアプリを起動できる「Payトリガー」、eSIMにも対応する。
arrows Weは初心者でも扱いやすいスマートフォンとして開発されたが、高齢者や子ども向けの機能も備える。「迷惑電話対策機能」や「フィッシング詐欺警告機能」、「還付金詐欺対策機能」を備える他、使用時間を制限したり、大音量で回りに危険を知らせたりできる。
昨今の社会情勢を踏まえて、ボディーは泡タイプのハンドソープでの丸洗いやアルコール除菌が可能な設計となっている。マスクをしたままでも自分の声が相手にハッキリと伝わる点もアピールされている。
ソフトバンク専売モデル「Redmi Note 9T」の後継にあたるRedmi Note 10Tはソフトバンクの他に家電量販店やMVNOなどが取り扱う。
オープン市場向けのXiaomi製スマートフォンとして初めてIP68の防水・防塵(じん)とFeliCaに対応した。このクラスとしては5000mAhと大容量のバッテリーを備えるのもポイントだ。
Redmi Note 11は6.43型の有機ELディスプレイを搭載し、最大輝度が1000ニトに及び、屋外でも鮮明に表示できる点や、33Wの急速充電により、約1時間で0%から100%まで充電ができる(Xiaomi調べ)点がアピールされた製品。IIJmio、イオンモバイル、gooSimsellerのMVNOに加え、ECサイトや量販店が販売している。
スワイプしてショートカットを呼び出せる「サイドバー」、ストレージの劣化を抑えてデータの読み込みと書き込みの速度を最大60%向上させる「リキッドストレージ」、起動中のアプリに優先してCPUのリソースを配分し、パフォーマンスを向上させる「フォーカスアルゴリズム」、消費電力を調整してバッテリーの寿命を10%延ばす「スマートバランス」なども特徴となっている。
OPPO A55s 5Gはリフレッシュレート90Hzの約6.5型フルHD+ディスプレイや、容量4000mAhのバッテリーを搭載したスマートフォン。OPPOのAシリーズとして初めてIP68の防水・防塵(じん)に対応した。
ウルトラナイト(夜景)モードやポートレートモードなどに対応した2眼カメラの他、バッテリー残量が5%になっても1.5時間のテキストチャットが可能な超省エネモードも備える。
Galaxy A22 5G SC-56Bはフィーチャーフォンからスマートフォンに乗り換えるユーザーや、子どもにスマートフォンを初めて持たせたいユーザーをターゲットにした製品。ドコモが販売している。
災害時に情報収集する手段としても役に立つFMラジオ、文字やアイコンを大きく表示する「かんたんモード」、スマートフォンの使い方を無料で電話相談できる「Galaxy使い方相談」、スマートフォンの位置情報を確認できる「端末リモート追跡」などの機能を搭載する。
Galaxy M23 5Gは日本のキャリアが取り扱わないSIMフリーモデルとして、Amazon.co.jp、ヨドバシカメラ、ビックカメラが販売している。
ディスプレイは約6.6型の液晶だが、120Hzのリフレッシュレートに対応するのがポイントだ。他のエントリーモデルよりもメモリとストレージの容量が多いのも見逃せない。立体音響体験が可能な「Dolby Atmos」もサポートしている他、通話中にサウンドをコントロールできる「マイクモード」も備える。
moto g31は充実した機能を備えつつお手頃価格を実現した「moto g30」の後継にあたる製品で、2万5800円という価格、5000mAhのバッテリー容量をmoto g30から継承している。新たに6.4型フルHD+有機ELディスプレイ(1080×2400ピクセル)を搭載した。
Amazon.co.jp、楽天市場などのECサイトや、エディオン(一部店舗)、ジョーシン(一部店舗)、ビックカメラ、ヨドバシカメラといった家電量販店、イオンモバイル、goo SimsellerなどのMVNOが販売している。
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