2020年の話になるが、TV番組で「5GHz帯」と「5G」を混同する報道があった。それぞれが別の意味を指しているのは分かるが、実際にはどう違うのか。同じデータ転送を扱う単位の「Gbps」と合わせて確認してみよう。
従来通信規格の「4G」に続く「5G」(5th Generation、第5世代移動通信システム)は、国際電気通信連合(ITU)が定める規定「IMT-2020」を満たす無線通信システムのことだ。高速大容量、低遅延、多数同時接続という3つの要素を定義しており、その性質からMNO各社が映像配信サービスとの連携を行ったり、ドローンやロボットカメラと連動したシステムを開発している。
「5GHz帯」は、Wi-Fiで利用される通信の周波数帯だ。Wi-Fi 4/5/6などが利用する周波数帯で、規格でいうと主にIEEE 802.11a/ac/ax/nを利用している。電波干渉が少なく安定した高速通信が可能で、スマホの他ゲーム機やPCが利用することが多い。ただし障害物に弱く、壁や家具などで電波が遮られる。
Wi-Fiで利用する周波数帯には2.4GHz帯も存在し、こちらはさまざまなWi-Fi対応機器を接続でき、障害物に強い。一方で同じ周波数帯を利用する機器が多く、速度が遅くなる場合があるという。
「5Gbps」の「Gbps」は「ギガビット毎秒」と読める。「ビット」はGB、MBに使われる「バイト」(B)の8分の1の量で、データの最小単位だ。「5Gbps」の場合、50億ビットを毎秒転送できる通信速度だといえる。
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