Pixel Watch本音レビュー 使って分かった「気に入ったところ」と「困ったこと」(3/3 ページ)

» 2022年11月14日 14時00分 公開
[井上晃ITmedia]
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使ってみて特に困ったところは2つ

 さて、筆者が実際にPixel Watchを使ってみて困ったのは2点あった。1つ目は、Google Payがうまく登録できなかったことだ。これはPixel Watchアプリ上でのアカウントの連携でエラー出てしまったためである。

Pixel Watch Pixel Watchは仕様上、Google PayのSuicaを登録して利用できる

 もちろん、筆者が今回、Android 12とはいえ定期アップデートが終了済みの「Pixel 3」をあえて使って検証したことや、仕事で使っているGoogle Workspaceのアカウントの使用を最初に試みたこと(こちらはMDMの設定を変えてもダメだった)、連携に失敗してから別途登録を試したGoogleアカウントがiPhone側で既にSuicaを使用していたこと、などの条件も絡んでくると思う。そのため「自力で登録ができずに諦めたこと」自体は、一概にPixel Watchのせいではない部分もあると理解してほしい。

 困ったのは、何かしらのエラーが生じたときに、エラーの存在だけが表示され、その原因がユーザーに説明されず、オンライン上にも該当のエラーに関する情報がないという状況だったことだ。もちろん、インターネット上には成功者のアドバイスなども散見されたものの、それが同じ原因のエラーとは限らず、全体像が見えないのでお手上げだった。運悪くエラーに遭遇すると、ガジェットやITサービスの仕組みに深く精通した人でないと対応できないだろう。そんな意味で、現状では万人向けに整えられたサービスとは思えなかった。

Pixel Watch バッテリー持ちは短めなので、起床時だけでなく就寝前の充電も欠かせない

 2つ目の困りごとはシンプルにバッテリーの持ちだ。Pixel Watchのバッテリー持ちは、仕様上最大24時間とされている。この数値は文字通り「最大」であるようで、実際に常時表示をオンにして、1日に10分程度のウオーキングを測定するような使い方をした場合、終日持たずにバッテリーが切れてしまう。体感的なバッテリー持ちは初代のApple Watchを使っているときのような感覚で、ある意味懐かしく思えた。

 しかし、今やそのApple Watchでも通常使用で約1.5日は持つ。また、Galaxy WatchやGarminなど、使い方によっては週単位でのバッテリー持ちを期待できるシリーズも既に多くある。ワークアウト測定や睡眠計測など、Pixel Watchの主力機能を利用する上で、バッテリー持ちが短いのはやはり都合が悪い。

 ちなみに、Pixel Watchの充電スピードは特に遅いわけでもないが、劇的に高速というわけでもない。50%充電するには30分で済むが、100%充電するには約80分かかる。筆者としては起床時に30分、夕方〜就寝前のどこかで30分充電することで、日中の利用と睡眠時の計測を両立させるのが現実的だと感じた。「非常に不便」とまでは言わないが、1日に2度の充電はやや面倒だった。

まとめ:ファッションアイテムとして使いやすいが、発展途上の部分も多い

 Pixel Watchのデザインは、スマートウォッチ市場を見渡してもかなり高いレベルで整っており、ファッションアイテムとしては高く評価したい。装着感やUIの操作感などもおおむね良好で、長時間装着・利用しても不快感はあまりない製品に仕上がっている。

Pixel Watch 4G LTEモデルは契約次第でモバイル通信も利用できるが、やはりバッテリー持ちは心もとない。初期設定だけ済ませておき、ここぞというタイミングでオンにするのが正解だろう

 一方、ライフログ関係の機能は平凡で、心拍数や活動量、睡眠計測などの測定が主な用途となる。一応SpO2(血中酸素濃度)などのセンサーは搭載しているものの、日本では使えないようになっているようだ。また、Fitbitデバイスの方が、皮膚電気活動や皮膚温の計測に対応したモデルがあるなど、後発モデルとして、やや惜しく思える部分も残る。

 ソフトウェアサービスとしては、Google Fit由来の機能とFitbit由来の機能がうまく統合されておらず、Googleとしてもユーザーにどう使ってほしいのか、まだ決断できていないようにも思えた。本格的な睡眠データの分析などはFitbit Premiumを契約しないと利用できないよう制限されているため、本体代金約4万円のデバイスとしてはやや割高に感じてしまう部分もある。

 その他、筆者個人としては、Google PayのSuica登録で挫折したこと、2022年発売のスマートウォッチとしてはバッテリー持ちが心もとないことが特に困ったポイントだった。

 まとめると、製品の外観が気に入った上で、簡単な日常使いの目的で購入するなら価値は検討する価値はあると思う。一方、第1世代モデルらしく発展途上な仕様があり、ソフトウェア面も急いで間に合わせたように思える部分がまだある印象だ。検討時にはこれらの点を理解したうえで、購入するかどうか判断するといいだろう。

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