arrows Nは、SoC(System-on-a-Chip)としてQualcomm製の「Snapdragon 695 5G」を採用している。Snapdragon 600シリーズはミドルハイレンジ端末向けのSoCで、国内メーカーではシャープの「AQUOS wish2」なども採用している。
「Snapdragon 690シリーズ」は通常8nmプロセスで作られているが、このSnapdragon 695 5Gは6nmプロセスで作られている。一般的に、同じ性能や機能を持つSoCを作る場合、プロセスが細かいほど消費電力を抑えられるので、消費電力の抑制につながっている。
ディスプレイはフルHD+(1080×2400ピクセル)の約6.24型有機ELを採用している。この有機ELディスプレイはSamusung Electronics(サムスン電子)子会社のSamsung Display製で、最大120Hzのリフレッシュレートに対応する(120Hz表示は要設定)。また、ドイツTUV Rheinland(テュフ・ラインランド)によるブルーライトカット認証「Eye Safe」も取得している。
なお、ディスプレイのインカメラ周辺部にはパンチホール(穴)が開けられている。最近はパンチホール付きディスプレイも当たり前となったが、気になる人は購入前にしっかりとチェックすることをお勧めしたい。
カメラはアウト側がデュアル(二眼)、イン側がシングル(一眼)構成となっている。それぞれの主要なスペックは以下の通りだ。
特にメインとなる広角カメラは「arrows NX9 F-52A」と比べてセンサーサイズが約1.65倍となった。一般的に、カメラセンサーは大きいほど集光能力が高くなり、暗い場所での画質を向上しやすくなる。薄暗い場所でもよりキレイな写真を撮れるようになったことは歓迎すべきことだろう。
なお、動画の撮影はフルHD(1920×1080ピクセル)が最大解像度となる。SoCのスペックによる制限なのだが、少し残念である。
インカメラは顔認証にも対応している。arrowsといえば「Iris Passport(虹彩認証)」を思い出す人もいると思うが、残念ながらarrows Nの顔認証は、仕組みの都合で虹彩認証ほどの精密さはない。
しかし、FCNT独自の実装として顔認証と指紋認証の両方をパスしないと画面ロックを解除できない「ダブル認証」を用意している。これを利用すると、単純な指紋認証よりも高精度な画面ロックを実現可能だ。
なお、アドビとの協業は、arrows Nでも引き続き行われる。その一環として、このモデルには以下のアドビ製アプリがプリインストールされる。
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