Googleマップのデザインが11月中旬頃に変わりました。主に地図全体の配色が変更され、一目で「変わったな」と分かる大きなアップデートです。従来の配色とかなり異なるため、一部では賛否両論のようですが、アクセシビリティーの観点でメリットを指摘する声もあるようです。
実は9月頃から、一部ユーザーを対象にGoogleマップの新しいデザインがテストされてきました。11月中旬のタイミングで多くのユーザーに反映されたようで、今注目が集まっているということです。
海や緑地の色が淡い色合いになったり、道路上の横断歩道が表示されるようになったりと、見慣れたGoogleマップの見た目が変わって新鮮に感じる一方で、一般道と高速道路が同じ灰色基調で表示されるなど、見づらくなったと言う人もSNSで見かけます。
米Googleの元デザイナーで、Googleマップのデザインにも携わっていたというエリザベス・ララキさんは、Xで「私は(新デザインが)好きではない。冷淡で精度が低く──人間的ではないように感じる」と評価しています。
ララキさんはGoogleマップのUIそのものにも触れ、画面上に不要なボタンが多すぎると指摘。上部の検索ボックスと、ユーザーがよく使う機能を再厳選した下部のバーだけを残し、あまり使われていない機能は他の場所に移動してみてはと提案しています。彼女自身もGoogleマップのデザインを担当していた2007年当時に、機能を盛り込みすぎてアプリが複雑になってしまっていたと振り返りながら、アプリをシンプルに再考する必要性を説いています。
そんな中、インフォグラフィックツールを提供するカナダVenngageのユージン・ウーCEOは、「新しい色合いはAppleマップのまねで、多くの人に好まれるものではない」としながらも、アクセシビリティーの観点ではメリットもあると指摘しています。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.