「ずっと使っていたスマホ、いよいよ処分しなきゃならない……」
長年使って古くなってしまったスマホには、個人情報に関わるデータも多く残っていることでしょう。スマホは適切に処分しないと、悪意ある第三者にデータを抜き取られる可能性があります。
そこで、この記事では、古いスマホを処分するために必要な「データの消去(初期化)方法」と安全なスマホの処分方法をご紹介します。
※本記事で紹介しているAndroidの手順はAQUOS sense6を使用しています
今まで使っていたスマホから新しいスマホに変えたときは、スマホ内のデータを移行しましょう。データ移行を済ませたら、古いスマホにあるデータを消去します。こうすることにより、連絡先や写真、メッセージ、SNSのアカウント情報などの大切な個人情報が盗まれたり、悪用されたりするリスクが減らせるのです。
iPhoneでデータを消去するときは、「設定」アプリを開き、「一般」から「転送またはiPhoneをリセット」を選択しましょう
Androidでデータを消去するときは、まずスマホにひも付けられているGoogleアカウントを解除します。アカウントを削除したら、「設定」から「システム」を選択し、「リセットオプション」をタップしましょう。
また、契約解約や変更時にSIMカードの返却が不要でスマホに入ったままになっている場合は、本体からSIMカードを取り出しておきましょう。SIMカードには契約者情報や電話番号が記録されています。
個人でも簡単に出し入れすることができるので、スマホにカードを残したまま処分してしまうと情報を悪用されてしまう可能性が高まります。
カードではないeSIMの場合も、情報漏えいを防ぐためにスマホ内から削除しましょう。
iPhoneは「設定」を開き、「モバイル通信」からeSIMを削除します。Androidは「設定」から「システム」を選択し、「リセットオプション」をタップしたら「ダウンロードされたeSIMを消去」を選択して削除します。Androidの場合はメーカーや機種によってメニューの仕様が異なるので注意しましょう。
データを消去したスマホや壊れたスマホなど、もう操作しないからといってそのまま一般のごみと一緒に捨てるのは大変危険です。
スマホには、リチウムイオン電池が内蔵されており、変形したり破損したりすると発火する危険性があります。さらに、スマホをごみとして捨ててしまうと、処分の過程で第三者の手に渡り情報漏えいする危険性もあります。
スマホ内のデータを消去したら、端末を安全に処分しましょう。ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルの店舗では、使わなくなったスマホを回収してくれるサービスがあります。
例えば、大手キャリア3社では、全国のショップでスマホを回収・リサイクル処理を行っており、費用もかかりません。さらに同じキャリア以外のスマホだけでなく、ACアダプターなどの付属品も回収可能です。
なお、スマホ内のデータは回収前に自分で消去しなければいけません。希望すれば目の前で物理的に穴をあける破砕処理も行ってくれる場合があります。
各自治体でも使わないスマホの回収を行っています。例えば、世田谷区は区内10カ所に「使用済小型家電拠点回収ボックス」を設置しており、端末に含まれる希少金属を取り出して、再資源化する取り組みをしています。回収場所は各自治体のWebサイトで確認しましょう。
なお、自治体はあくまでもスマホを回収して事業者に引き渡してくれる役割です。破砕されるまで第三者にスマホ本体を盗まれて情報を復元されてしまう可能性もあるので、不安な人はキャリアの店舗で回収してもらい、目の前で破砕処理してもらうといいでしょう。
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