トーンモバイルといえば子ども用のスマホキャリアというイメージが強く、筆者はこれまで動向をチェックしていませんでした。しかし、3月から一部のドコモ端末でも使えるようになったとのニュースを見て調べてみると、動画視聴を除くデータ使い放題で月額1100円という安さに衝撃を受けました。
子どもや高齢者以外でもメイン回線で使ったり、うまくいけば固定回線代わりに使うこともできるのでは、と思いました。そこで実際にトーンモバイルを契約し、使い勝手や通信速度を検証してみました。(料金は全て税込み)
まず、あらためてトーンモバイルの料金と特徴を解説します。
トーンモバイルには使用する端末により「TONE for Android」と「TONE for iPhone」の2つのプランに分かれます。どちらもデータ使い放題で料金は月額1100円です。ただし動画視聴は使い放題に含まれず、アプリでチケットの購入が必要です。チケットは1GB分が330円で、毎月1枚は無料でもらえます。
国内通話は11円/30秒で、月額770円の5分かけ放題オプションも用意されています。さらに、トーンモバイル契約者全員にIP電話用の番号が付与され、トーンモバイル同士なら無料、国内一般電話にも14.3円/3分という通常よりさらに安い料金で通話できます。
もちろん、トーンモバイルの強みである子ども向けやシニア向けの機能もあります。月額308円の有料オプション「TONEファミリー」に契約すると、GPSによる位置情報の確認、スマホの利用時間制限、アプリの利用制限などができます。また、月額料金無料の「TONE Care」では、医師、公認心理士、薬剤師などに健康相談ができます。
60歳以上がAndroidプランを契約するとシニア割が適用され、1年間のうち、月のデータ使用量が300MB未満の月は基本料金が無料になります。電話が中心でほとんどデータ通信をしない高齢者はお得ですね。
料金プランを見ると、動画視聴に制限はあるものの、データ使い放題で月額1100円は非常に安いと感じました。筆者もYouTubeなどの動画アプリは視聴がなく、X(旧Twitter)で流れてきた動画をたまに見るくらいで、月1GBもあれば十分です。そこで、実際の使い勝手や通信速度を調べるために早速トーンモバイル(TONE for Androidプラン)を契約してみました。
筆者はオンラインストアで契約しましたが、ドコモショップやカメラのキタムラでも契約できます。ただし端末セットでの契約はできないので、自身で端末の用意が必要です。iPhoneはSIMフリー/SIMロック解除済みかドコモ版のiPhone SE 第1世代やiPhone 6s以降の機種なら全て使えますが、Android端末は2021年以降にドコモで発売された機種と、一部のSIMフリースマホでしか使えないので注意が必要です。筆者も対象のAndroid機種を持っていなかったため、検証用にarrows We F-51Bを中古で購入しました。
契約時には契約事務手数料3300円とSIMカード手配料433円がかかります。シニア割以外にキャンペーンはなく、エントリーパッケージも見当たらなかったので、基本的に初期費用はまるまるかかるようです。
契約手続き自体は他社と同じですが、本人確認書類の画像アップロードやeKYCによる確認はできず、SIMカードの受け取り時に本人確認書類の提示が必要でした。この点が唯一面倒でしたが、それ以外は何事もなくスムーズに契約できました。
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