3問目は「各メーカーの強み」。
Xiaomiの安達氏は、コスパの高さに加え、会社のスケールが大きいことから、結果としてエントリーからフラグシップまで幅広いラインアップを用意できること。スマホ以外のさまざまなプロダクトもそろえていることをアピールした。また、経営陣とユーザーとの距離が近いことも強みとして挙げた。
「CEOの雷軍が、自ら3時間ぶっ続けのスピーチをしたり、いろいろなイベントでユーザーと関わったり、Xでコミュニケーションを取ったりというのは、企業文化として創業時からあるもの。日本でもファンミーティングやセミナーなど、ユーザーさんとのオンライン、オフラインでの交流、SNSを通じた双方向のコミュニケーションをすることで、生の情報をダイレクトに感じられるブランドにしようとしています。他のメーカーさんにない、われわれの強みになっているんじゃないかなと思います」(安達氏)
OPPOの丹下氏は「自社一貫体制からくる品質の高さ」を挙げた。
「薄軽、大容量バッテリー、4年間、長く使える性能をこれからも継続していこうと考えています。薄軽は変わらず、もっと大容量にすることも企画しています。今後も、お客さんに長く使っていただく端末を作っていくのがOPPOの特色であり、強みだと思っています」(丹下氏)
モトローラの見潮氏は、世界各地に開発拠点があることで「非常にダイバーシティーに富んでいること」を強みとして挙げた。
「開発拠点が、ヘッドクオーターのあるアメリカに加え、ブラジル、中国、インドにあり、議論していると、いろいろな視点が入ってきて、お互いに尊重しながら活発な議論ができ、端末開発にユーザーの意見を反映しやすい環境になっています。言いたいことを言える風通しのいい会社で、言ったことを取り入れてくれる。非常にいい環境で開発できていることが、モトローラが今伸びている原因になっていると思います」(見潮氏)
グローバルで開発されたものが日本に入ってくるだけでなく、日本仕様のIP68がグローバルで導入され、インドなどでは非常に好評だという。「フェアに見るところがモトローラの強みじゃないか」と見潮氏は語っていた。
永野氏はモトローラの端末のカラーに対するこだわりを紹介した。カラー名称が毎回異なり、商談ではそのこだわりを説明されるという。見潮氏によると、ときに「色が想像できないような名前があって、それはやめてくれとお願いする」そうだ。
ユニークなカラー名称が採用されることについては、商品企画の経験が長い安達氏がカラー名称決定の裏側を語り、会場は笑いに包まれた。
「ブラック、ホワイト、シルバー、レッドでいいんですよ。でも、チーム内で『次の後継はマットブラックだから別の名前がいいんじゃないか』となると、だんだん接頭語とか接尾語がついてきて名称が凝ったものになる。しばらくするとだんだん収集がつかなくなって、また普通のブラックに戻ったりする。僕の経験では3周ぐらいしてます。メーカーさんによって、そのサイクルがちょっと違っていて、モトローラさんは、今、こだわり期が来ているのかもしれないですね。まぁ、あんまり考えなくてもいいんじゃないかなって思いますよね(笑)」
最後に、「端末メーカーから見たIIJmio」が語られた。
安達氏は「こんなに品ぞろえがいい販路(チャネル)はないですよ。モバイル業界の宝石箱です。もしくは博物館、幕の内弁当」と表現。丹下氏は「やっぱり右に同じですね(笑)」としながら、IIJmioで取り扱う「Reno11 A」には67Wの急速充電器が付属することなどを挙げ、「ユーザーさんを獲得する魅力的な会社さん」と称賛した。見潮氏も再び「右に同じ」と語り、モトローラの製品を約8年、それもほぼ全ての機種を取り扱ってくれている状況に謝意を述べた。
「モトローラのブランド認知があまり高くない中、IIJさんがユーザーさんに製品や価値を伝えてくれている。ユーザーさんから返ってきた意見もこちらに届けてくれる。非常に良い関係を築けていている。これからもユーザーさん含めWin-Win-Winの関係を築いていきたい」(見潮氏)
これらのコメントに対し永野氏は、「SIMフリー市場を盛り上げていくための大事なパートナーさんたち」と返答。さらにユーザーに対しては以下のように呼びかけた。
「一販路としては、宝石箱を続けるには、ファンの方々の力が非常に重要。ファンの皆さんがいてくださるから、メーカーさんにいろいろな端末を持ってきていただける。この宝石箱を続けられるように、みんなでちゃんと端末買いましょう!」
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