iPhoneでライカっぽい写真を撮れる! Leicaの純正カメラアプリ「Leica LUX」を試す荻窪圭のiPhoneカメラ講座(4/5 ページ)

» 2024年08月06日 06時00分 公開
[荻窪圭ITmedia]

Leica LUXの醍醐味(だいごみ)は「Aモード」にあり

 Leica LUXの面白さは、Aモードにこそある

 P MODEとある部分をタップすると、こんなダイアログボックスが出てくるので、「APERTURE」を選んであげよう。

 ここは細かな撮影設定をしたり、メインメニュー(右下にある歯車アイコン)を表示したりする大事な画面だ。

モード切り替え Pモード(PHOTO)とAモード(APERTURE)は、この画面で切り替える。他の主要な設定も同時に行える

 APERTUREは「絞り」の意味。カメラの撮影モードにある「A」(キヤノンやペンタックスだと「Av」)は、こういう意味だったのである。

 このアプリの場合は、絞りを仮想的にコントロールして、背景のボケ具合を調整するモードというくらいの意味で考えればいい。先述の通り、標準カメラアプリでいう「ポートレート」みたいなものだ。

 このモードでは、ライカの有名なレンズのシミュレーションをしてくれる。「レンズ交換をする感覚で使い分けてね」といった感じだ。

まずはレンズ選び Aモードでは、レンズ選びから始まる。画像は、無料でも使える唯一のレンズである28mmを選んだところ

 無料で使えるのは、上の画像にもある「Summilux-M 28 f/1.4 ASPH.」のみ。Summiluxは「ズミルックス」と読む。ポピュラーな28mmの広角レンズだ。

撮ってみる ということで、「Summilux-M 28 f/1.4 ASPH.」で撮影したガクアジサイがこちら。ルックはEternalをチョイス(気に入ったのでけっこうこれで撮ってしまった)。色が濃くてなおかつ渋いのだ

 LUX Proだと、さらに「Summilux-M 35 f/1.4 ASPH.」(35mm)と、「Noctilux-M 50 f/1.2 ASPH.」(50mm)も選べる(Noctiluxは「ノクチルックス」と読む)。さらに、望遠カメラ付きのiPhoneだと、その機種に応じた望遠レンズも選べる。iPhone 15 Pro Maxだと「APO-Telyt-M 135 f/3.4」(135mm)が加わる(APO-Telytは「アポ・テリート」と読む)。

アポテリート 「APO-Telyt-M 135 f/3.4」で撮影。ルックはVividを選んだ。よく見ると、背景のボケ具合に一部不自然なところがあるけど、なかなかいい感じに撮れている

 レンズ交換する感覚で使うモードなので、それぞれの絞り値やボケ具合も、レンズによって違うのが面白い。例えばNoctilux 50mmで撮ると、背景がぐるっとした感じでボケる。

ボケ味あり 「Noctilux-M 50 f/1.2 ASPH.」で撮影。ルックはClassicにしてみた。背景がぐるっと丸くぼけるのが特徴だ

 ライカっぽさを楽しむなら、35mmや50mmのレンズいいかと思う。

35mm 「Summilux-M 35 f/1.4 ASPH.」で店内に飾ってあったつぼを撮影。こういうシーンは、Classicで撮ると渋く仕上がる
同じく35mm 「Summilux-M 35 f/1.4 ASPH.」でアイスコーヒー。ルックはEternalで。何てことのないシーンが印象的になるのが、Leica LUXらしさ、ってことで。徐々にぼけていく感じもよい
50mm こちらは「Noctilux-M 50 f/1.2 ASPH.」で。ルックはBlue。こういうシーンだと、Blueにすると普通の白黒よりクールになっていい

 ちょうどいい距離感の場所にネコがいたので、望遠の135mmでも1枚。

よく仕上がっている 「APO-Telyt-M 135 f/3.4」でアパートの階段下にいたネコを撮影。ルックは「Comtemporary」。キリッとしたいい顔に撮れた

 背景のボケ方にも特徴があるのでよく見ると面白い。ただ、仕組みはiPhoneのポートレートモードと同じなので、エッジの処理が常にうまくいくとは限らない。iPhoneの機種によっても、仕上がり具合に差は出るかと思う。

 背景がうまくボケないと思ったら、撮りたい被写体をタップして指定してやるといいようだ。

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2025年12月06日 更新
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