性能についても見ていこう。プロセッサはPixel Foldが「Google Tensor G2」、Pixel 9 Pro Foldが「Google Tensor G4」を搭載している。一応、世代的には2世代分のジャンプアップだ。メインメモリは12GBから16GBへと増量している。
そんな両機に「Geekbench 6」アプリをインストールし、ベンチマークを計測したところ、次のようなスコアとなった。
順当にPixel 9 Pro Foldの方がスコアが良好(=よい性能)なのだが、アプリの起動/切り替えのスムーズさ、WebブラウザやSNSの閲覧の快適さにおいて、実用面で両者の差を感じる場面は意外と少ない。
Pixel 9 Pro Foldの真価は、Tensor G4で実現するAI機能にある。例えば「編集マジック」の1つである「イマジネーション」では、画像内の変更したい部分を選択して、どのように変更したいのかをテキストで指示すると変更後の例が提示される。
最初に撮影した写真の位置関係などまで含めて一時的に記録し、後から撮影者と合成することで第三者に撮影を依頼せずに済む「一緒に写る」や、画角を広げた写真の候補を4枚提示する「オートフレーム」など、AI推しの機能は多い。これらの機能はTensor G4のパワーを生かしてたものだ。ベンチマーク計測アプリだけでは、真価が伝わりづらい。
Pixel 9 Pro Foldには、たくさんの機能がそろっている。しかし価格面で「求めやすい」とはいえず、大半の人にとっては簡単に手を出せないだろう。そうした人に向けて、機能の一部をそぎ落としてでも、安価なモデルが追加されると、手を出しやすくなりそうだ。
Googleの折りたたみスマートフォンに「安価なモデルの選択肢」が増えることを心待ちにしたい。
「Pixel 9 Pro Fold」と「Galaxy Z Fold6」は何が違う? 外観を中心に比較する
Google折りたたみスマホ「Pixel 9 Pro Fold」発表 先代「Pixel Fold」から何が進化したのか
折りたたみスマホ「Google Pixel Fold」がとある取材で大活躍したハナシ
「Pixel Fold」は折りたたみスマホ市場を変える存在になるか? 実機を試用して見えた可能性
出そろった「Pixel 9」「Pixel 9 Pro/9 Pro XL」の価格 ドコモ、KDDI、ソフトバンク、Google ストアでお得なのはどこか【8月14日最新版】Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.