音以外のイヤフォンに備わる機能面でチェックすると、やはりXiaomi Redmi Buds 6 Playが圧倒的な充実度を誇る。特にGoogle Fast Pair、専用アプリへの対応は大きな差と評価したい。
Google Fast Pairは、Androidスマートフォンにて、Googleアカウントと連携して簡単にイヤフォンを接続できる機能だ。面倒な接続設定などがなく、ケースのふたを開けたら自動で接続されるのだ。
通話ではAIノイズリダイレクション機能も備える。これは通話時にマイクから入るノイズや風切り音を軽減する機能で、よりクリアな通話が可能だ。実際に使ってみたところ、効果は絶大で、ダイソーのイヤフォンよりもクリアに相手へ音声を届けることができた。
イヤフォンの設定変更ができる専用アプリを備えるのも大きな利点だ。Redmi Buds 6 Playは「Xiaomi EarBuds」というアプリを使用する。Android向けとiOS向けの両方が用意されており、イコライザの変更、操作方法の変更、音を流してイヤフォンを探すことができる。1380円のイヤフォンでここまで機能を備えるものはなく、衝撃を受けた。
この他、10分の充電で120分利用できる急速充電やIPX4の防滴もRedmi Buds 6 Playの利点だ。1500円以下の廉価な機種とは思えないほど充実している。
ダイソーのイヤフォン DG036-02は残念ながら上記のような機能は備えない。その一方で、ゲームや動画視聴に向けた低遅延モードを備える。遅延は公称値で60msとしており、動画の視聴では違和感を少なくすることができる。
Redmi Buds 6 Playも低遅延モードを備えているが、自社製品向けの対応だ。加えて日本向けにはXiaomi 14 UltraとPOCO F6 Proの2機種しか対応していない。この機能に関しては、どんな機種でも低遅延モードが利用できるダイソーのイヤフォンの方が優位だ。
連続再生時間はDG036-02が7時間、Redmi Buds 6 Playが7.5時間だ。ケース併用時は前者が18時間、後者が36時間とRedmi Buds 6 Playの方がより長時間のバッテリー持ちを誇る。イヤフォン単独で利用した際は特段大きな差はなかったが、ケースを併用すると再生時間は倍となるので、ハッキリと差が現れる。
本体カラーはRedmi Buds 6 Playがブラックとホワイトの2色展開。ダイソーのDG036-02はパープル、イエロー、ピンクの3色展開。過去には同じ型で東京ガールズコレクションとコラボしたツートンカラーが展開されるなど、廉価ながらカラーバリエーションが豊富だ。
ケースのサイズはDG036-02の方がコンパクトだ。ストラップホールを備えるため、キーホルダーなどを付けたり、イヤフォンそのものをキーホルダーとしたりでき、「ファッショナブルなアイテム」としても利用できる。
今回、廉価なワイヤレスイヤフォンを比較してみたところ、XiaomiのRedmi Buds 6 Playのコストパフォーマンスの高さが圧倒的だと感じた。ダイソーのイヤフォンも一昔前に比べたらかなり進化したように感じるが、サウンド面、アプリ連携性、急速充電機能では劣る。
むしろ、Redmi Buds 6 Playがこれだけの機能を詰め込んで日本向けに税込1380円で販売できていることが驚異的だ。販路がネット通販やXiaomiの実店舗に限られる点は惜しいが、Xiaomiらしい高いコスパは廉価な商品でも健在だと感じた。
ダイソーのイヤフォンが優れているのは、汎用(はんよう)性の高い低遅延モードと、全国のダイソーの実店舗にて1100円で買える入手性の高さだ。低遅延モードは動画の視聴などでは効果がハッキリと分かる機能だ。
また、入手性の高さは「今すぐに欲しい」「実物を確認したい」という利用者の声に応えられる。全国のダイソー実店舗という購入できる店舗数の多さも魅力の1つだ。
高いコスパか、どこでも買える入手性の高さか。どちらを選んでも価格相応のワイヤレスイヤフォンとして満足できると思うが、Redmi Buds 6 Playの方がワンランク上の体験ができると感じた。
佐藤颯
生まれはギリギリ平成ひと桁のスマホ世代。3度のメシよりスマホが好き。
スマートフォンやイヤフォンを中心としたコラムや記事を執筆。 個人サイト「はやぽんログ!」では、スマホやイヤフォンのレビュー、取材の現地レポート、各種コラムなどを発信中。
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