国産スマートグラス「MiRZA(ミルザ)」で、自分の声と相手の声を区別し、取得可能になった。ソフトウェアの更新後、NTTの特許技術「インテリジェントマイク」を実装する。開発元のNTTコノキューデバイスが12月10日に発表した。
インテリジェントマイクは音が2つのマイクに到達する時間差から音響空間を認識し、話者を特定する「ビームフォーミング」、雑音を除去して音声だけを抽出する「スペクトルフィルター」の2つの技術をハイブリッド処理するもの。
MiRZAはこれまで、周囲の音と、通話中に装着者の声だけを集音できたが、音響関連事業を行うNTTソノリティとの連携により、装着者の声と対話相手の声を分離して集音する機能や、対話相手の声のみを集音する機能が新たに加わった。
NTTコノキューデバイスはNTT系のXR(クロスリアリティ)事業会社であるNTTコノキューの関連子会社で、ドコモの100%子会社であるNTTコノキューとシャープが株主となっている。XR技術に関するデバイスの開発が主な事業内容で、NTTグループの技術力とシャープのハードウェア開発ノウハウを結集させるべく設立された。
MiRZAはNTTコノキューデバイス設立後初の第1弾製品となる。希望小売価格は24万8000円(税込み)で、NTTドコモやNTTコミュニケーションズが取り扱う。NTTコノキューデバイスが企画から設計・開発、製造まで全てを国内で行っている。NTTコノキューデバイスは、パリミキ・アイジャパンと協業し、視力補正用のレンズを一般的なメガネ販売店で調達可能にした。
NTTコノキューデバイスは今回のアップデートにより、さまざまなアプリケーションの開発において、集音範囲の設定を変えた録音などが可能になるとしている。
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