独断と偏見で選ぶ2024年のベストスマホ5選 「最強カメラスマホ」を上回った「世界初機構」の衝撃(3/3 ページ)

» 2024年12月30日 10時00分 公開
[佐藤颯ITmedia]
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3つ折りの衝撃に驚いた2024年のスマートフォン 次のトレンドは大容量バッテリーとAIスマホか

 さて、ここまで振り返ってみたが、2024年は順当に進化を遂げる「カメラスマホ」の衝撃を上回る出来事が多くあった。特に1位のMate XTは世界初の3つ折りスマートフォンということもあり、他の折りたたみスマホの体験を超えてくる存在だった。

 折りたたみスマートフォン自体はかなり豊作だった2024年。2023年よりも薄型軽量化したGalaxy Z Fold6、待望の大画面化を果たしたGalaxy Z Fold Special Editionは記憶に新しい。

 中国勢では、驚異的な軽量化と高性能を両立したvivo X Fold3シリーズ、HONOR Magic V3、Xiaomi MIX Fold 4をはじめ、改めて折りたたみスマートフォンの進化には驚かされた。

 フリップタイプではZTE、Xiaomi、HONORが新たに参入。中でもZTEのnubia Flipは日本でも販売され、本機種をベースにしたY!mobile向けのLibero Flipは税込み6万3000円という衝撃的な安さで展開したことは記憶に新しい。

 それでも、3つ折りという全く新しいジャンルのスマホが放った衝撃を超えてくるものはなかった。筆者としてはこれを1位以外に選出する理由がなかった。また、HUAWEI Mate XT ULTIMATE DESIGNは発表会と発売日をiPhone 16シリーズと同日にぶつけるなど、AppleよりもHuaweiが優れているという構図を演出したことも印象的だった。

 2位〜4位はカメラスマホを選出。今回選出の機種はカメラ性能に加え、個人的に「衝撃的」だった機種を選出した。そのような意味ではXiaomi 14 Ultra、Huawei Pura70 Ultra、AQUOS R9 proはインパクトが強く、印象に残った。もちろん、OPPO Find X7 Ultra、vivo X100 Ultraといったカメラ性能が極めて高い機種も同時に使っていたため、ここは非常に悩ましい部分だった。

 5位のMOONDROP MIAD 01は「異端」という言葉以外が思い浮かばない。ワイヤレスイヤフォンが活況な中、あえて有線イヤフォンを楽しむ構成に全振りした。ニッチなコンセプトであること、筐体の材質がかなりチープなことから、製計者が自己目的達成のために作った同人誌ならぬ「同人スマホ」といった仕上がりで、さまざまな面で他の機種との違いを感じ取れた。

 この他、無難ながら完成度の高い「Galaxy S24 Ultra」、ディスプレイや本体サイズに大きな変化のあったソニー「Xperia 1 VI」やASUS「ROG Phone 8」も印象に残ったスマートフォンだった。

 最後に2025年の端末動向を占うと、「高密度化」が著しいバッテリーのさらなる進化が進むと考える。ここが進化すれば、大容量のバッテリーでより長くスマホが使えるようになる。高密度になって省スペースとなれば、大型パーツによるカメラ性能向上も考えられる。同時に本体の軽量化も達成することができる。マイナス要素のない大きな進化だ。

 2024年に入って中国メーカーのスマートフォンを中心に新世代のバッテリー搭載機が世に出始めた。例えば6.3型クラスではXiaomi 15が5400mAh、vivo X200 Pro miniが5700mAhをはじめ、標準的なサイズでも5000mAhをゆうに超える大容量のバッテリーを採用している。

 6.8型クラスでは6000mAhクラスのバッテリー容量が標準になりつつあり、従来の5000mAhで大容量という基準が変わり始めている。日本でも6.6型で5680mAhのバッテリーを採用した「OPPO Find X8」が発売されたが、このクラスが基準になってくると考える。

 これらの機種はさらなる大容量を達成しながら、高密度バッテリーを採用したことで本体重量の軽量化、カメラ性能の向上を果たした。

 折りたたみスマートフォンはより顕著で、vivo X Fold 3 Proが5700mAh、HONOR Magic V3が5150mAh、Xiaomi MIX Fold 4が5400mAhといずれも大容量。高密度バッテリーの採用によって、薄型化と軽量化を同時に達成できた。

vivo vivo X200 Pro miniといったコンパクトでも大容量バッテリーを採用した機種が登場してきた

 もう1つ「AIスマホ」も気になるところだが、日本ではAppleの「Apple Intelligence」がカギを握りそうだ。

 現時点のAIサービスはあくまで端末内の機能に生成AIを加えたもの。Google GeminiのようなGoogleが提供するサービス間で動作する「自社サービス完結型」がほとんど。会社やプラットフォームをまたいださまざまなサービスから情報を集めたり、SNSへの投稿やオンラインストアで商品を購入したりするアクションを起こせる「真のAIスマホ」には至っていない。

 この点は中国向けの各社AIサービスが一歩リードしており、さまざまなサービスと接続して便利に利用できる。Apple Intelligenceはこれに続く形で、開発者がアプリにコードを組み込めばAIが情報を参照したり、アクションを起こしたりできるとした。自社サービス完結型ではない真の意味のAIスマホが一般的になるかもしれない。

Apple Intelligence Apple Intelligenceに対応するiPhoneが真の意味でAIスマホになるかもしれない

 ここに挙げた以外にも多くの「進化」や「変化」が起こった2024年。今回例に挙げた端末のみならず、欧米、欧州のソフトウェアアップデート提供の期間を定める流れをはじめ、スマートフォンを取り巻く情勢も変わりつつある。

 日本でもミリ波端末の値引き緩和など、規制に再度メスが入ったことで市場動向も変化することが予測される。2025年以降もスマートフォンにまつわる「進化」と「変化」の動向を、筆者も注視して追っていきたい。

著者プロフィール

佐藤颯

 生まれはギリギリ平成ひと桁のスマホ世代。3度のメシよりスマホが好き。

 スマートフォンやイヤフォンを中心としたコラムや記事を執筆。 個人サイト「はやぽんログ!」では、スマホやイヤフォンのレビュー、取材の現地レポート、各種コラムなどを発信中。

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