坂井氏は、発表会で2024年11月に実施した自社調査の資料を示し、「6割に近い方がオープンイヤーを認知していることが分かった」と明かし、「2023年調査と比較しても7%以上の伸び率で、世の中の注目度が上がっている」と紹介した。その一方で、実使用には至っていないという。「実際に利用している人は、わずか15%程度しかいない。オープンヤー自体をご存じない、または使ったことがない方がまだまだ多いのが実情だ」とした。
こうした背景から、同社はnwmシリーズの新戦略を打ち出した。まずは、新CMのアンバサダーに斎藤工さんを起用。坂井氏は、「耳をふさがずに外の音を自然に取り込みながら、音楽や通話を楽しめる、そんな新体験を可能にするnwmを1人でも多くの人に知ってもらいたい」とし、斎藤さんを起用した意図を次のように説明した。
「斎藤さんは、俳優映画監督、プロデューサーとして多方面で活躍しているだけでなく、音楽活動にも積極的に取り組んでいる。社会貢献活動にも熱心で、われわれ(nwm)が大切にしている共存オープンコミュニケーションという理念を体現されていると感じている。社会課題に真摯(しんし)に向き合う姿勢にも共感でき、正に当社の思いと通じ合う存在だと考えている」(坂井氏)
同社は、nwmのアンバサダーとして新たに俳優や映画監督として活動する斎藤工さんを起用。CMでは、斎藤さんがnwmの各モデルの個性を、天然/ナルシシスト/破天荒/クールという4つのキャラクターに扮(ふん)して表現。「新しい音の体験」がコミカルな会話劇で描かれている
既にnwmを試用し、「革新的だと思う」と感想を述べる斎藤さん。「音漏れのしづらさやデザイン性から考えて、予想していた価格の半額ほどだったこともあり、購入を決めた知人が2人いる」と、アンバサダーの役割を果たしたという今後、同社はnwmシリーズとその技術を知ってもらうべく、体験機会を増やす方針。直近では、福岡で開催される「ポータブルオーディオフェスティバル」に出展し、「都内近郊の商用施設でも体験会を実施していく」(坂井氏)ことで、「音響デバイスに関心がある方だけでなく、ファミリー層やシニア層にも知っていただく機会になる」(坂井氏)としている。
さらに、2024年に開設したnwm公式ストアなどで、お得に購入できるキャンペーンを実施する。nwm GOのキャンペーンとしては、予約特典として「ノベルティーを進呈する企画を考えている」という。「『知ってもらう』『使ってもらう』『間口を広げる』の3つを軸に、2025年は斎藤さんのCMなどとともに、耳をふさがないイヤフォンの認知拡大を図りたい」(坂井氏)考えだ。
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