楽天モバイルの加入者数は「今年、1000万人を超える」 三木谷氏が世界でアピールするモバイル事業の強み(2/2 ページ)

» 2025年03月06日 11時44分 公開
[房野麻子ITmedia]
前のページへ 1|2       

囲み取材で語られたこと

 講演後、三木谷氏は日本の報道関係者による囲み取材に応えた。主なやりとりは以下の通りだ。

―― オープンRANの普及はどのように進むか

三木谷氏 既存のテレコムカンパニーが一気に全部(オープンRANに)移るのは難しいと思うが、部分的に交換し出している感じ。とはいえ、いろいろなクラウド、周波数帯域、ハードウェアがあり、これが全部ちゃんと動くことをcertification(証明)しなくてはいけないが、楽天シンフォニーは95%ぐらいcertificationしている。いろんなところでいろんなことをやっている。

 楽天は7年前から始めたのではなくて、実はもう17年間やっている。にわかではない。

―― 新規参入で全部O-RANでというのは難しいのか

三木谷氏 最近だと、クラウドを楽天のテレコムクラウドに入れ替えているところも出てきている。自分たちだけで全部売っていくのは難しい。シスコやエアスパンといった、そういうところにオープンライセンスしていく。彼らに売ってもらうという考え。

―― しばらくはレガシーとオープンRANは共存する?

三木谷 そう思う。それこそLinuxの世界もそうだった。そもそもLinux上で銀行や金融サービスが動くことはあり得ないと思われていた。それと同じように、あらゆる機器、あらゆる周波数帯、あらゆるクラウドの上でオープンRANのソフトウェアが動くことが、ほぼ証明できてきた。ただ、ビジネスモデルとして、ガバっと取るのではなく、広くあまねく、投資が少なく軽い負担で、いわゆるPay-as-you-use、従量課金的に提供する。今回はシスコを含め3社だが、これからライセンシーが年内に両手ぐらいまで行ければ。

 例えば、WindowsのソフトウェアをPCメーカーが開発しようと思ったら大変。われわれはオープンRAN界のWindowsになりたい。

―― オープンRAN導入の過程で、楽天モバイルの実績をかなり見られているような印象がある。

三木谷氏 もちろん、もちろんだ。

―― 7年前と今と、違いを感じるか

三木谷氏 アワードを受けたこともあり、もともと世界的には評価が高かった。残念ながら、楽天モバイルはミッドバンド(1.7GHz帯)が20MHz幅(×2)しかないので、ダウンロードスピードで世界のトップクラスにはなかなかなれないが、アップリンクやレイテンシではトップクラス。

 最初のうちは「電気料がかかるんじゃないか」「パフォーマンスが出ないじゃないか」と懸念されたが、そんなことはなかったという話。

 ノキアやエリクソン(という巨大ベンダー)に取って変わるというより、楽天は彼らのサービスとは別の形で提供できる新しい世界を切り開いている日本の会社。可能性があると思っているので応援していただきたいと思う。

―― オープンRANは何年後ぐらいに全盛になると思うか

三木谷氏 さまざまな会社がオープンRAN導入についてコミットしている。分からないが、5年後の2030年くらいには半分くらいになっている可能性があるかもしれない。6Gになる、7Gなる、SAが来る、プライベート5Gをやるというときに、全部ハードウェアではやっていられないわけなので。新規参入はO-RANが前提。新規参入者に対して、既存業者が競争優位的に古いテクノロジーで対抗できるかどうかっていう話。

―― リアルOpen RANライセンシングプログラムは昨年(2024年)のMWCで発表された。1年で3社採用という数をどう思っているか

三木谷氏 話をしているところはもっとある。でも、最初はこんなものじゃないか。自分でやるよりいいはず。われわれのオープンRANをデファクトスタンダードにしたい。



前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年07月26日 更新
  1. 「0.2秒で冷却」をうたうペルチェ素子搭載の腰掛けファン Amazonで53%オフ (2026年07月24日)
  2. ドコモが「iPhone 17」シリーズや「iPhone Air」を値上げ 一部機種は残価も引き上げ、実質負担額の影響は? (2026年07月24日)
  3. JR東日本「分かりにくい」新幹線券売機を改善へ なぜ、スマホではなく「駅での最短1分購入」を実現? (2026年07月04日)
  4. 330円で手に入る「足元灯」「非常灯」 充電式になって利便性向上 (2026年07月25日)
  5. 従来の健康保険証は7月31日で利用不可に 8月1日以降は「マイナ保険証」の利用を (2026年07月24日)
  6. サムスンが「Galaxy Z Fold8」で横長折りたたみを投入する理由 AIの進化にもマッチ、“iPhone包囲網”も万全か (2026年07月25日)
  7. 界面活性剤とマイクロファイバーでタッチパネルをきれいに! ダイソーで220円の「スクリーンクリーナー」を試す (2026年07月25日)
  8. なぜ「LINE VOOM」は嫌われたのか 保護者を悩ませた“子供たちの抜け道” (2026年07月24日)
  9. モトローラから新しいミドルレンジスマホ「moto g37」シリーズ登場 ソフトバンク、楽天モバイル、ドコモも取り扱い (2026年07月24日)
  10. ドコモ販売ランキング:新発売の「Xperia 1 VIII」が上位にランクイン【2026年6月】 (2026年07月25日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー