―― 一方で、今年は初めて無印モデルのXiaomi 15も発売しました。この狙いも教えてください。
鄭氏 Xiaomi 15 Ultraは、どちらかというとスマホとカメラ、両方の要素を備えている商品です。カメラが好きだったり、一味違うスマホを求めたりする人に向けています。対するXiaomi 15は一般的に使う高性能なスマホという位置付けです。
市場としてはもちろん存在していますし、価格的にも(Ultraとは)だいぶ差があります。そういった市場を見て、Ultraの付かないXiaomi 15も投入してみました。あとはサイズ感もありますね。グローバルだとサイズが大きい方がいいという意見が多いのですが、日本は逆で、片手で持ちやすいサイズが一番いいという人が多いこともあります。
安達氏 そういう人は多いですね。Xiaomiを含めた中国系メーカーは6.7型が主戦場になっていますが、日本ではiPhoneやGalaxyが基準になっているのかもしれません。Xiaomi 15の導入に関しては、X(旧Twitter)で積極的にお客さまの声を拾いました。公式サイトでどれを投入してほしいか意向をうかがいましたが、結果として、Ultraの次に欲しいという声が多かったのが無印のXiaomiシリーズで、少なからず需要があることが分かりました。
ハイライトとしてUltraに注目いただく方は多いのですが、以前からベースになる無印の商品もご紹介したいと思っていました。コンパクトな中に機能をぜいたくに詰め込んだ1台で、無印ではありますが、他社でいえば「Pro」並みの製品です。カメラは三眼でバッテリーも5000mAh以上ありますし、急速充電や超音波の指紋センサーも入っています。
一方で、価格も含めて先行するメーカーはいるので、楽な市場ではないと認識したうえで投入しています。発売してから半月ぐらいたちましたが(※インタビューは4月中旬に実施)、狙い通り大きさは評価されています。Ultraもいいが、普段持つにはカメラも含めてXiaomi 15の方がちょうどいいという評価ですね。
また、高いデザイン性にも注目されていて、一部インフルエンサーにはリキッドシルバーが指名買いされています。定性的なデータにはなりますが、去年はUltraを買ったので、今年はXiaomi 15にしようという方もいました。
―― 確かに、Xiaomi 14 Ultraには15 Ultraにない絞りも入っていますし、スペック的にも無理に買い替えることはないですよね。
安達氏 一眼カメラにも、(直線的な進化ではなく)シリーズごとに特徴を分けているものがあります。1年ぐらいの差であれば、あえてXiaomi 14 Ultraを使うという方もいると思います。逆に、eSIM対応や最新のチップセット、AI機能など、全体の機能はXiaomi 15 Ultraの方が上なのも事実です。絞りより望遠カメラの性能を取る方もいます。
―― 特徴が違うとなると、併売してもよさそうですが、それはあるのでしょうか。
安達氏 在庫の中での販売になるので、カメラのようにずっと続くわけではありません。スマホのエコシステムの中では、基本的に1年ちょっとという売り方になります。ただ、まだXiaomi 14 Ultraも在庫は残っています。
―― Xiaomi 15に関して言うと、昨年12月に出た「Xiaomi 14T Pro」もスペック的には近いような気がしました。メインカメラのセンサーも同じですが、どう差別化していくのでしょうか。
安達氏 両方ともいい商品で、お互いに切磋琢磨しています。お客さまへのポイントとして、弱点がない端末をお使いいただきたいときにはXiaomi 14T Proをお勧めするようにしています。おサイフケータイ対応なので首都圏でご愛用者が多いSuicaも使えますし、動画視聴の際には画面の大きさが正義になります。お値段も2万円近く安いので、広くお勧めしやすいですね。
逆に、Xiaomi 15は世界に誇るベーシックなフラグシップとして、コンパクトな中に最新技術を詰め込んでいます。よりXiaomi濃度の高い端末や、コンパクトさを求める方にはXiaomi 15をお勧めしています。
―― メインのカメラセンサーは同じですが、撮れる写真に違いはありますか。
安達氏 ISPの違いもあるので、ちょっと違います。ただ、Ultraとほど構成は離れていません。
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