「Xiaomi 15/15 Ultra」投入の狙い、ミッドレンジもFeliCaなしの理由、大反響だったストアの戦略 キーパーソンに聞く(3/4 ページ)

» 2025年05月02日 11時02分 公開
[石野純也ITmedia]
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「断腸の思い」で諦めた、Redmi Note 14 Pro 5GのFeliCa搭載

―― 今回投入されたXiaomiの端末はいずれも仕様がグローバル版に近く、FeliCaもありませんでした。ただ、ミッドレンジのRedmi Note 14 Pro 5Gにもそれがなかったのが少々気になっています。

安達氏 Redmiはグローバルだと1月発表で、昨年は5月発売だったので4カ月空いてしまいました。約1年間売っていく商品として、4カ月は長い。Xiaomi Storeのオープンが3月にあったので、リアル店舗でも最新モデルをそろえたいという意向もあり、日本へのカスタマイズを断腸の思いで諦め、Redmi Note 14 Pro 5Gを発売することになりました。

Xiaomi ミッドレンジモデルのRedmi Note 14 Pro 5G

―― なるほど。ショップオープンに合わせたということですね。

安達氏 影響としては無視できません。POCOも置くことになりましたが、Redmiも最新モデルをしっかり置きたかった。ただ、FeliCaはいらないという方には、バランスが取れた商品だと思っていますし、販売状況も予定通りに進捗しています。

―― FeliCa入りのRedmi Noteが欲しいという人は、待った方がいいのでしょうか。

安達氏 必ずしも最新モデルである必要はないのかもしれません。ミドルレンジ以下のモデルは、既存の技術の組み合わせになっていることが多いからです。「Redmi Note 13 Pro+ 5G」も6万円を切っていますし(Xiaomi直販ストアで税込み5万9800円)、まだ発売してから10カ月ぐらいしかたっていません。こちらも十分競争力があると思っているので、ミドルレンジでFeliCaがほしいという方には、こちらをお勧めしています。

 また、キャリア向けだと「Redmi Note 13 Pro 5G」もありますし、「Xiaomi 14T」やXiaomi 14T Proなども出しているので、年間数モデルは存在します。全体の機種数が多いので少なく見えるかもしれませんが、モデル数でいえば他のメーカーとあまり変わらないのではないでしょうか。

―― ユーザーとしては、例えば「T」がつくハイエンドはローカライズするといったロードマップが見えてくると安心して購入計画を立てられそうです。

安達氏 お約束はできませんが、ヒストリーとして3年連続で搭載しています。グローバル3位のメーカーとして、Xiaomi、Redmi、POCOと多種多様な商品があるのは弊社の特徴の1つです。それを生かした上で、多様な選択肢をお届けできる可能性は模索しています。日本へのカスタマイズを施したものと、できるだけ素のまま持ってくるものを組み合わせることが2025年に取り組んでいることです。

全国のファンがXiaomi Store浦和美園店に集まってきた

―― Xiaomi Storeですが、浦和美園店はグランドオープン初日に大行列ができました。1日店長のおかげ……ではないと思いますが(笑)、なぜあそこまでの人が押し寄せたのでしょうか。

鄭氏 日本は海外と違ってフランチャイズもなく、本当に1店舗目のオープンでした。そのため、全国のファンが浦和美園店に集まってきた。私も後から伺ったのですが、そもそも埼玉には中国人や東南アジアの方々が多く住んでいます。中国人のお客さまの中では、店舗を出すかなり前から地域の話題になっていたようで、仮囲いを作った当日、SNSにそれが上がっていました。中国のrednoteというSNSや、中国版TikTok、さらにはWeChatにもたくさんのニュースが出ていました。

Xiaomi 待望のXiaomi Storeを日本でもオープン
Xiaomi 埼玉県の浦和美園店が第1号店となった

―― といっても、海外の方だけではないですよね。

鄭氏 はい。割合でいえば日本人の方の方が多かったと思います。関西にお住まいの方もいらっしゃってくださいました。

―― 水面下で、ストアオープンへの期待感が高まっていたということですね。

鄭氏 そうですね。近隣にお住いのファミリー層の方が興味を持って店舗に入り、値段にインパクトを感じて実際に買っていただけたという話もあります。プレオープンのときに入ってきた主婦の方は、エアフライヤーと炊飯器の価格に興味を持たれていました。これはイオンさんの協力も大きいですね。3月13日の発表後には、サイネージやラッピングなどで全面的に協力してくださいました。フードコートでも店舗オープンの告知をしていたほどです。

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