先述の通り、iPhoneのマイナンバーカードはマイナポータルアプリから書き込みを行います。6月24日以降のアプリでは、マイナンバーカードが書き込まれていない場合に追加を促す案内が大きく表示されます。この案内にある「追加を始める」をタップすると、手続きを開始できます。
手続きの大まかな手順は以下の通りです。
先述の通り、iPhoneのマイナンバーカードは、利用準備が完了しても5分程度は電子証明書が利用できません。その旨はセットアップの終盤でも告知されます。
iPhoneのマイナンバーカードを使う上で、注意点がいくつかあります。一部はセットアップの過程でも表示されますが、いくつか挙げておきます。
iPhoneのマイナンバーカードとAndroidスマホのスマホ用電子証明書は、合わせて1人(1枚のマイナンバーカード)につき1台のみ利用できます。別の端末でマイナンバーカード/スマホ用電子証明書が発行された場合は、前に使っていた端末のカード/証明書データは失効処理されるので注意してください。
なお、iPhoneのマイナンバーカードについては失効処理は行われるものの、削除処理は自分で行う必要があるので注意してください。
別の端末でマイナンバーカード/スマホ用電子証明書の発行申請を行うと、その時点で前に使っていた端末におけるマイナンバーカード/スマホ用電子証明書は失効します。Androidスマホのスマホ用電子証明書の場合、端末がインターネットにつながっていればデータの削除も自動的に行われますが、iPhoneのマイナンバーカードの場合は失効後にウォレットアプリから手動で削除しないと券面は残り続けます(失効はしているので中身のデータにはアクセスできません)マイナンバーカードといえば、3月から運転免許証として使える「マイナ免許証」がありますが、iPhoneのマイナンバーカードはマイナ免許証として利用できません。
マイナ免許証は、マイナンバーカードのICチップの「空き領域」にデータを書き込みます。iPhoneのマイナンバーカードはあくまでもマイナンバーカード“本来の”データと同等のものを保持するので、後から追加される体のマイナ免許証のデータまでは保持していません。マイナ免許証を受けている人が自動車などを運転する際は、マイナンバーカード原本か、運転免許証原本(併用の場合)を忘れずに携帯しましょう。
もしもiPhoneに運転免許証のデータを格納するとしたら、マイナンバーカードとは“別に”格納することになると思われますが(参考リンク)、現時点で時期のめどは立っていません。
米国の一部の州では、iPhone(とApple Watch)に運転免許証のデータを格納できます。日本でiPhoneに運転免許証のデータを格納する場合、この仕組みを使うことになるのではないかと推察していますiPhoneのマイナンバーカードは、マイナンバーカード原本が持っている情報を持ち合わせています。そこで期待するのが健康保険証としての利用(いわゆる「マイナ保険証」)ですが、現時点ではiPhoneのマイナンバーカードをマイナ保険証として利用できません。
現在、デジタル庁と厚生労働省ではマイナ保険証のスマホ対応に向けた準備を進めていて、7月から一部の医療機関で実証実験を実施した上で、9月から準備のできた医療機関から順次利用できるようになります。
iPhoneにマイナンバーカードを搭載すると、一部のシーンを除いてマイナンバーカードの原本を持ち歩かなくても済むようになります。9月から順次、マイナ保険証としても利用できるようになれば、一層持ち歩かなくても済むシーンが増えるでしょう。生体認証を原則必須としていることもあり、ある意味では原本よりもセキュリティも高くなります。
ただ、私自身はメインのスマホはAndroidで、マイナポータルも普段はAndroidスマホで使っています。早くAndroidにも券面情報を実装してほしいのですが、いつになるのでしょうか……?
iPhoneでマイナンバーカード機能が6月24日から利用可能に――スマホ新法が足を引っ張らないか不安大
iPhoneへの「マイナンバーカード」実装は6月24日予定(変更の可能性あり) 券面情報も搭載し本人確認にも利用可能
「iOS 18.5」配信開始 「iPhone 13」でも衛星通信機能が利用可能に
マイナンバーカードの「スマホ電子証明書」を使う 注意すべきポイントは?
「マイナ免許証」運用開始! 早速発行してもらった(オンライン講習目当てなら注意点あり)Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.