香港に拠点を置く調査会社Counterpoint Researchは8月12日、2025年上半期の世界のスマートグラス市場調査の結果を報告した。出荷量は前年比110%増で、この急増を牽引したのは米Metaの「Ray-Ban Meta」の堅調な需要や、中国のXiaomiやTCL-RayNeoといった企業の新規参入によるものという。
なお、Counterpointが定義するスマートグラスは「従来のアイウェアに電子部品を統合し、標準的なアイウェアを超えた「スマート」機能を提供するウェアラブルコンピュータデバイス」で、この報告では「シースルーディスプレイと光学部品を搭載していないグラスのみを指す」となっている。
メーカー別では、Metaのシェアが73%と圧倒的だった。Ray-Ban Metaグラスの出荷量は前年比200%以上増加した。Metaのスマートグラスは、昨年9月のアップデートでAIアシスタント「Meta AI」が強化された。
Meta以外では、Xiaomi初のAIスマートグラスやTCL-RayNeoの製品など、中国勢が活躍した。
スマートグラス全体に占めるAIスマートグラス(AIアシスタントを搭載するスマートグラス)の総出荷台数の割合は78%で、前年比250%以上の成長だった。
Counterpointによると、AIスマートグラスは写真や動画の撮影、画像・物体認識、百科事典ベースのQ&A、ライブ翻訳など、高度な機能を提供しており、Xiaomiなどの中国企業は、スマートグラスベースの決済機能を検討しているという。
Counterpointは、2024〜2029年のCAGR(年平均成長率)を60%以上と予測している。
ARグラス「XREAL One Pro」は先代から何が変わった? Android XR対応「Project Aura」も2026年に日本発売へ
スマートグラス「XREAL One」対応カメラ「XREAL Eye」発表、映像に“近づいて”鑑賞できる 1万3980円
XREAL、GoogleやQualcommなどと連携 スマートグラスの普及を目指し、体験内容を拡充
GoogleがXRデバイス向けOS「Android XR」発表 Gemini搭載、スマートグラスの投入も
国産スマートグラス「MiRZA(ミルザ)」、24万8000円で10月16日に発売 メガネ感覚で外界をふさがず情報取得Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.