箱根駅伝「大根踊り」のSNS投稿削除して──東京農業大学が要請、学生保護が目的

» 2026年01月07日 12時51分 公開
[金子麟太郎,ITmedia]

 東京農業大学は、正月の風物詩である箱根駅伝の沿道応援で披露された名物「青山ほとり(通称・大根踊り)」について、一般のSNSユーザーに対し、動画や写真の投稿を削除するよう異例の要請を行った。同大学の公式X(旧Twitter)アカウントでポストした。

X SNS 勝手に撮影 無断撮影 投稿 削除 東京農業大学による呼びかけ

 箱根駅伝において、両手に大きな大根を持って踊る「大根踊り」は、東京農大の象徴として多くのファンに親しまれている。

 しかし同大学は、学生保護の観点から、応援団の活動内容について無断撮影およびSNSへの無断投稿を原則として禁止している。駅伝当日の沿道でも、こうした禁止事項を明記した注意書きを掲示し、現場での呼びかけも行っていたという。

 一方、同大学は「全ての投稿が悪意あるものとは考えていない」と明言しており、多くの投稿が同大学への声援や好意からくるものであることを理解しつつも、学生たちのプライバシーや安全を最優先に考え、一律での削除を求めている。

 また、大学の公式アカウント自体も、当初は一般ユーザーによる投稿をリポスト(再投稿)して紹介していたケースがあったことを認めた。これについては「のちの影響を考慮した」として、すでに削除・修正の対応を済ませており、公式としての管理体制を改めて引き締める姿勢を見せている。

 大学側は、声明の中で「担い手がいなくなると、箱根駅伝のみならずさまざまな行事等でも披露できなくなってしまう」と、活動継続への危機感を示している。

X SNS 勝手に撮影 無断撮影 投稿 削除 応援団の学生は一般の大学生だ。今回の注意喚起の目的は、顔がスマートフォンのカメラで撮影され、SNSで拡散されることで、私生活が特定されたり、知らないところで写真が一人歩きしたりすることを防ぐ目的がある(出典:スマホ教室の記事)

 SNSでの拡散は大学の知名度向上に寄与する一方で、意図しない形での個人特定や誹謗中傷、肖像権の侵害といったリスクを学生に負わせる側面も持つ。大学側は「日々、全力で練習に取り組む学生たちがいて成り立っている」と強調し、ファンの理解を求めている。

 今回の東京農大の対応は、悪意の有無にかかわらず、被写体となる学生の権利を守る内容で、公式側が厳格なルールを適用する動きは今後も広がる可能性がある。

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