NTTドコモが全国の店舗で開催している「ドコモスマホ教室」。2018年1月にスマホ教室という名称でスタートし、現在は全国のドコモショップで約40講座が開かれている。スマートフォンの基本的な操作方法が学べる基本編からキャッシュレス決済サービス「d払い」の使い方などを含む応用編、さらに有料ながらLINEを使いこなすための活用編まで、さまざまな内容がある。
今回はカメラの使い方について、d garden五反田店にて取材する機会を得たので、シニアがメールのどのようなことに困り感を抱き、ドコモスマホ教室ではそれに対してどのようにサポートしているのか。
教室ではまず「写真を撮影する前に注意すべきこと」について説明。「周囲の人に配慮する」「撮影禁止エリアでは撮影はできない」「事前に撮影していいかどうか、あらかじめ許可を取る」「場合によっては著作権違反になる」「本などの書物は著作権があり、それを無断で撮影し、他人に配布したり、販売したりすると著作権違反に」といった内容が挙げられた。
特にこうした点を知らずに普段スマホのカメラを使っていると、法律違反を犯す行為につながる恐れがあるため、「上記を念頭に置いた上で、マナーを守って使ってほしい」(講師)としている。
講師によると、スマホカメラを使う初心者の多くが、シャッターを正しく切れないケースがあるという。例えば、シャッターを切って撮影はできるものの、撮影した画像や動画が不鮮明である場合、レンズにごみがついていたり、手で覆ってしまったりしている場合が多いとのこと。そのため、シャッターを切る前にあらかじめそうした点を確認するよう呼びかけ、講師が正しいスマホの持ち方(構え方)を教えていた。ただ、人によっては利き手が違うため、持ちやすい手でスマホをしっかりと持ち、もう片方の手でシャッターを切った方がいいだろう。
続いて基本的な使い方として、カメラアプリの起動方法や、シャッターを切るまでの手順を講師が説明した。今回の講座ではiPhone SE(ホームボタンのある機種)で撮影を体験できた。機種によっては、カメラアプリがアプリ一覧やホーム画面のどこに配置されているのかや、アプリ起動後の使い方が異なるため、ドコモスマホ教室ではiPhone編、Android編、らくらくシリーズ編という具合に分けて説明している。
iPhoneの場合、基本的にカメラアプリを立ち上げたら、画面下にあるシャッターボタンを押すだけで撮影できる。ただ、一口にiPhoneといっても、フラッシュをたく方法、HDRのオン/オフの切り替えといったアイコンの配置が機種によって異なるため、講師はこの点も丁寧に説明していた。
自分が撮影したい被写体に近づけない場合や、少し拡大したい場合は、このピンチアウトして拡大していく練習を行った。画面の中央をピンチアウトして拡大し、ピンチインして縮小できる。資料とともに講師が被写体に寄る/被写体から離れるという内容を丁寧に説明していた。
暗い場所では写真をきれいに撮影する方法として、フラッシュを使った撮影の練習が行われた。フラッシュは稲妻のようなマークを押すとメニューがさらに表示される。iPhoneでは以下のような条件でフラッシュがたかれる。
スマホカメラ初心者のみならず、日頃から使いこなしている人がSNSなどに投稿している自分撮りの写真を見ていると、せっかくきれいに撮れていても、目線がスマホカメラのレンズとは違う方向を向いている、いわゆる失敗例を目にする機会が多い。今回の講座の受講者の中にも、なかなか目線が合わず戸惑う受講者がいた。
講師は「スマホの画面を見たままシャッターを押すと、目線が合わない」と説明した上で、事前にインカメラのレンズの位置を確認してから撮影に臨むといい」と教えていた。構図がある程度決まったら、なるべくインカメラのレンズに目線を合わせ、シャッターを切ると、よりよい自分撮りができるようだ。ちなみに、iPhoneは画面のタップだけでなく、ボリュームボタンを押すことでもシャッターが切れるため、こうしたケースにおいてボリュームボタンをうまく活用できそうだ。
講座では撮影の方法だけでなく、撮影した写真を確認する方法も学べた。画面左下にある四角い部分をタップすると、撮影した写真を確認できる。うまく撮影できていなかった場合は「←」をタップして、撮影画面に再び戻って撮影し直す。
動画も写真と同様に同じアプリを使うように案内。撮影開始/撮影停止を赤いボタン、フラッシュは稲妻のマーク、画面内に表示される時間は録画時間という要領で覚えるといい。講座では5秒、10秒と撮影した時間を把握した上で撮影停止のデモンストレーションを実施。dポイントの公式キャラクター、ポインコを講師が持ち、それを被写体に受講者は動画を撮影していた。
動画はスムーズに撮れるが、どうしても手ブレしてしまう……という受講者もいた。そうした受講者には講師が、両手でしっかりと端末を持つように教えていた。iPhoneでもある程度の手ブレは抑えられるが、思い切り手を動かしてしまうと、当然ブレてしまい被写体ははっきりと写りづらい。この点、三脚やジンバルといった手法は紹介がなかったが、どうしても納得がいかない場合は写真と同様、撮影のやり直しが必要になる点も触れていた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.