ポケットに入る電子書籍リーダー「BOOX Palma 2 Pro」でスマホ断ちは成功する? じっくり使った結果(1/2 ページ)

» 2026年01月20日 13時00分 公開
[石井徹,ITmedia]

 SKTが販売する「BOOX Palma 2 Pro」は、6.13型のカラー電子ペーパーを搭載したAndroid端末だ。最大の特徴はデータ通信に対応したSIMスロットを備え、Wi-Fiのない屋外でも電子書籍のダウンロードや地図アプリが使えること。スタイラスにも対応し、手書きメモも可能になった。価格は6万9800円で、2025年11月18日に発売された。

BOOX Palma 2 Pro BOOX Palma 2 Pro。6.13型のカラー電子ペーパーを搭載したスマホ型端末だ

 この「スマホ型電子書籍リーダー」によって、デジタルライフがどう変わったのか。実際にメインSIMを挿入し、その実力を検証した。

ポケットに収まり、片手で持てるサイズ感

 本体サイズは80(幅)×159(高さ)×8.8(奥行き)mmで、重量は175g。最近の6型台スマートフォンと比べると、ベゼルがやや太めで全体的に大きく見える。ズボンのポケットに入れるとはみ出すくらいの存在感がある。ただし重量は一般的なスマートフォンより軽く、持ち歩いていても負担にはならない。

BOOX Palma 2 Pro 背面はマットな質感。カメラとフラッシュを備える
BOOX Palma 2 Pro 底面にUSB Type-C端子とSIMスロットを配置する

 片手で持って親指だけで操作できるサイズ感は、電車の中でつり革を持ちながらでも使いやすい。以前試用したBOOX Go Color 7は7型で、ジャケットのポケットにも入れづらかったが、Palma 2 Proなら自然に持ち運べる。読書端末は持ち出せなければ意味がない。その点でこのサイズ感は大きな強みだ。

読書体験は快適、カラーマーカーが便利

 6.13型のKaleido 3カラー電子ペーパーは、モノクロ表示時は300ppi、カラー表示時は150ppiの解像度となる。文字主体の電子書籍を読む分には、解像度の低さは気にならない。Kindleアプリで文字サイズを最小にしても、文字のにじみやかすれは感じなかった。

BOOX Palma 2 Pro Kindleアプリでは4色のカラーマーカーが使える

 ページめくりの速度は、体感でiPhone 17 Proの1.5倍ほど遅い。電子ペーパー特有の画面書き換え処理が走るためだ。設定から「高速更新」モードに切り替えると、ほぼ同等の速度になるが、表示がやや濃くなる副作用がある。

 Go Color 7と同様に、Kindleアプリで4色のカラーマーカーが使えるのは便利だ。重要度や分野ごとに色分けしてマーキングでき、後から復習する際の効率が上がる。

 コミックも読みやすい。ディスプレイが縦方向に長いため、1ページ表示では上下に余白ができる。横向きにすれば見開き表示も可能だが、せりふがかすれて読みづらくなる。カラーコミックの表示品質はGo Color 7と同等で、マゼンタ系の鮮やかさがやや鈍い点は気になるが、十分に楽しめるレベルだ。

BOOX Palma 2 Pro カラーコミックの表示イメージ。マゼンタ系がやや鈍いが十分楽しめる

 一方、雑誌アプリでは細かい文字がつぶれてしまい、拡大しないとほぼ読めない。カラー表示時の解像度低下が顕著に影響するジャンルだ。

カラー電子ペーパーは角度によって見え方が変わる

 カラー電子ペーパーは見る角度で色味が変わる。正面から見るとコントラストがはっきりし、斜めから見ると青みがかった淡い印象になる。手に持って読むときと机に置いて読むときで雰囲気が変わるのは、紙の本を読む感覚に近いかもしれない。

 カラー表示は、一昔前の雑誌の後ろの方のページにあるカラー広告のような質感だ。非光沢紙に印刷されたあの独特のくすみ。青・シアン系はしっかり出るが、マゼンタ・赤系が抜けて全体が青緑っぽく偏る。写真の鮮やかさを期待すると違和感があるが、コミックのイラストなら気にならないレベルだ。SNSで写真を見たり、カメラで撮った画像を確認したりする用途には向かない。

BOOX Palma 2 Pro 動画再生も可能だが、電子ペーパー特有の残像が目立つ

 アプリごとに表示設定を調整できる「EinkWise」機能も搭載している。リフレッシュモードやカラーモード、コントラストなどをアプリ別に保存でき、Kindleは高精細、SNSはスピード重視といった使い分けが可能だ。電子ペーパーの表示特性を理解した上で設定を追い込めば、用途に応じた最適な表示を得られる。

BOOX Palma 2 Pro アプリごとに表示設定を調整できるEinkWise機能

 操作体系も独特だ。Android標準のジェスチャーナビゲーションに対応しているが、BOOX独自のカスタマイズが加わっている。画面下端からのスワイプは左・中央・右で異なる機能が割り当てられており、右下からスワイプすると電子ペーパーの表示設定を呼び出す「E-Inkセンター」が開く。画面左端を上下にスワイプするとボリューム調整になるなど、慣れれば便利だが、一般的なAndroidスマートフォンとは操作感が異なるため最初は戸惑うかもしれない。

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