米Googleは6月2日(現地時間)、AIによる音声ディープフェイクを使った「なりすまし通話詐欺」を防ぐための新機能「fake call detection」(フェイク通話検出)をAndroid向けに発表した。同月から、まずはPixelシリーズを皮切りに、グローバルで展開を開始するとしている。
近年、攻撃者は電話番号を偽装(スプーフィング)して連絡先の人物からの着信を装い、さらにAIによる音声クローン技術を組み合わせて家族や上司になりすまし、緊急事態を装って金銭を要求する手口を使うようになっている。Googleは、INTERPOLが3月に、なりすまし詐欺が全世界で4000億ドル超の被害の主要因の1つとして挙げたことを背景として説明した。
フェイク通話検出は、発信者と着信者の双方がGoogleの電話アプリを使っている場合に自動で動作する。発信側の端末が着信側に対し、リアルタイムで「サイレントな確認信号」を送信し、本物の発信であることをデジタル的に検証する。この“デジタルの握手”には「RCS」が用いられており、通信内容は外部から参照できないという。
攻撃者が連絡先になりすました場合はこの確認信号が欠落するため、着信側の端末が連絡先の実機に「いま発信しているか」を再確認する。もし実機側が「発信していない」と応答すれば、画面上に「すぐに電話を切るように」と警告が表示される仕組みだ。Googleはこれを「業界初の保護機能」と説明した。
利用するには、以下の条件を満たす必要がある。
Googleの「電話」は多くのAndroid端末で既定の電話アプリとなっているが、他のアプリを使っている場合はPlayストアからインストールして既定に設定することで利用可能だ。この機能はデフォルトで有効だが、アプリの設定で無効にすることもできる。
Googleは、この機能をオープン標準であるRCS上に構築しているため、他のアプリや端末メーカーも採用できるとしている。同社は既に、「メッセージ」と「電話」でのAIによるScam Detection(PixelおよびSamsung端末で利用可能)などの詐欺対策を進めており、フェイク通話検出はその延長線上にある取り組みとなる。
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