ローソンとKDDIは8月4日、東京都日野市のUR賃貸住宅「高幡台団地」に「ハッピーローソンタウン日野高幡台店」をオープンした。
ハッピーローソンタウンは、店舗を拠点に地域課題の解決を目指すローソンの街づくり構想で、6月に大阪府池田市の戸建て団地近くで1号店を開店している。集合住宅型の団地を対象とした店舗は今回が初めてで、東日本への展開も初となる。UR都市機構、日野市と連携し、高齢化が進む郊外団地の再活性化モデルの構築を目指す。
同店は2011年から2026年6月まで「ローソンストア100」として営業していた店舗を転換した。商品数は約3500品目で、食品スーパー「コモディイイダ」から野菜や精肉などの生鮮品約90品を毎日直送する。9月1日には調剤薬局「クオール薬局」を店内に開設し、薬や在宅医療の相談、介護食の販売も手掛ける。専用ECサイトで注文した商品を店内ロッカーで受け取れる「駅チョク便」もコンビニとして初めて導入した。
KDDIは店舗を支えるテクノロジーを提供する。リモート接客システムを使った「Pontaよろず相談所」では、暮らしや通信、金融などの相談に加え、日野市役所と連携した市民相談を予約なしで受けられる。AIサイネージが行政情報や地域情報を音声と画像で案内する。災害時への備えとして、Starlinkによる通信確保やauフェムトセル、太陽光発電と蓄電池も備え、停電や回線切断時にも店舗運営と連絡手段を維持する「災害支援ローソン」の機能を持たせた。
新たな取り組みとして、ビデオ通話を活用したデリバリーサービスの実証実験を始める。団地内の一部住民に専用タブレットを貸し出し、注文された商品を同店の店員が即日届ける。デジタル機器の操作が苦手な人には、店員がビデオ通話で買い物をサポートする。実証は11月末までを予定し、結果を踏まえて提供拡大を目指す。
KDDI執行役員 パーソナルグロース事業本部長の村元伸弥氏は、オープン後の囲み取材で、ビデオ通話の仕組みは同社オンラインショップで操作補助に使う画面共有技術を転用したと説明し、「検討から実現までのリードタイムも割と短くできている」と述べた。10月には自動配送ロボットの実証実験も始める。エレベーターとの連動はできないため、店舗で注文された商品を住棟の近くまで運ぶ形を想定する。
ローソン代表取締役社長の竹増貞信氏は、高度経済成長期に開発された各地のニュータウンで高齢化と入居率の低下が進んでいると指摘し、「地域に根ざしたお店を作ることでみんなが住みたくなる、そういうオールドニュータウンの再活性化に取り組んでいきたい」と語った。ハッピーローソンタウンは2030年に全国100カ所への展開を目標に掲げる。
竹増氏は囲み取材で、同店で実証するリモート診療や宅配などの機能を、成果が出たものから既存店に横展開する考えも示した。既存のローソンがハッピーローソンタウンに変わっていく展開も今後あり得るという。
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