今作最大の見どころは、やはりQWERTY物理キーボードだ。キーレイアウトはクラシックなスマートフォンスタイルに設計されており、BlackBerryを使ってきたユーザーならすぐに手になじむはずだ。
キーには明確なクリック感がありつつも底打ちは硬すぎず、長文入力でも指が疲れにくい。スマートフォンの物理キーボードとして、極めて完成度の高い仕上がりといえる。
特筆すべきは、キーボードが単なる文字入力装置にとどまらない点だ。表面が静電容量式のタッチパッドを兼ねており、指先でスワイプするだけで画面のスクロールやカーソル移動が行える。マウスモードにも対応している。
SNSやWebブラウジングの際、画面に触れずキーボード上のスワイプだけで読み進められる操作感は、一度慣れると手放せなくなる。
さらに、A〜Zの全キーに短押し・長押しのショートカットを割り当てられるカスタマイズ性や、テキスト編集を快適にするユニバーサルショートカット、キーボードのバックライトなど、機能面の作り込みも徹底されている。
このあたりの操作性は往年のBlackBerry端末に準拠しており、キーボードスワイプは「BlackBerry Passport」や「KEYone」といったAndroid世代の操作感と同等だ。名機の操作性を踏襲しているため、かつてのユーザーもすんなりなじめるはずだ。
最下段にはホームキーやバックキーも備えるが、その配置にはやや癖がある。しかし、これらのキーの割り当ては任意で変更可能だ。筆者としては、ホームキーをスペースキーに割り当てることで、往年のBlackBerry端末に近い感覚で利用するカスタマイズをおすすめしたい。
ディスプレイは4.03型AMOLEDパネルを採用している。解像度は1080×1200ピクセル、リフレッシュレートは120Hzに対応する。ピーク輝度1600ニト、2160HzのPWM調光も備えた仕様だ。
この手のキーボード端末はディスプレイの質が妥協されがちだったが、Titan 2 Eliteの画面は発色・精細さともに良好でスクロールも滑らかだ。小画面ながら表示品質はミドルクラスのスマートフォンと遜色なく、素直に評価できる。
ただし、画面のアスペクト比がほぼ正方形(1080×1200)である点は、実用面における最大の癖といえる。縦画面前提で設計された昨今のSNSや縦動画コンテンツでは、表示領域が窮屈に感じられる場面が多い。
例えば、ブラウザ表示は1画面当たりの情報量が限られ、InstagramのリールやTikTokでは上下が大きくクロップされてしまう。
この点は物理キーボードとのトレードオフとして割り切る必要がある。「SNSや動画視聴が主用途」という人には不向きだが、メールやメッセージ、メモ作成などテキスト主体の用途であれば、正方形ディスプレイとキーボードの組み合わせはむしろ非常に快適だ。
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