写真で解説する「Xperia ray SO-03C」(ソフトウェア編):小さくなっただけじゃありません(2/2 ページ)
小型・軽量ボディが注目を集めているソニー・エリクソンの新スマートフォン「Xperia ray SO-03C」だが、ソフトウェアはどうか。arc/acroから進化したポイントはあるのか。UIや主要機能をじっくり見ていこう。
Skypeのビデオ通話も可能
カメラは裏面照射型CMOSセンサー「Exmor R for mobile」を採用した約810万画素を搭載し、薄暗い場所でも明るく撮影できる。また高速処理により、短い間隔で連続撮影できる。日本のXperiaシリーズでは初めてインカメラ(約32万画素)を搭載したのも大きなトピックだ。自分撮りをしたいという女性のニーズに応えて採用したという。インカメラを用いたアプリのAPIと連携できるので、先日対応したAndroid向けSkypeのビデオ通話も可能。海外版のXperia rayが正式サポートしたことで「現時点では動作保証はしないが、日本向けのXperia rayでも利用はできる」(説明員)とのこと。
POBox Touch 4.3に進化、テザリングにも対応
日本語入力システムには最新の「POBox Touch 4.3」を採用。予測変換の候補エリアを下にフリックすると、ソフトウェアキーボードのエリアにも変換候補が表示される。予測変換の精度も増したほか、記号と顔文字のタブ表示にも対応した。
さらに、Googleの音声検索を用いた入力も可能になった。音声入力ボタンを押して話しかけると、該当または類似する言葉の候補一覧が表示される。arc/acroでもおなじみだが、キーボードスキンを変更できる「キセカエキーボード」にも対応。「Mono」「Sakura」「Woody」の3種類をプリセットしているほか、ソニー・エリクソンのメーカーサイト「PlayNow」から他のスキンをダウンロードできる。
ドコモが夏モデルのスマートフォンから対応を始めたテザリングをサポートしているのも特徴の1つだ。Xperia acroは開発スケジュールの都合で搭載が見送られたが、Xperia rayでは対応。最大5台のWi-Fi機器を接続できる。テザリングの利用にはspモードの契約が必要で、他の対応機種と同じく、料金は「PCなどの外部機器を接続した通信」分に該当し、上限は1万395円になる。
インフィニットボタンからの検索やPOBox Touch 4.3など、Xperia rayで進化した新しいソフトウェアが、arc/acroでもアップデートで対応するかは「未定」(説明員)。だが、Xperia acroで対応したFacebook InsideやPOBox Touchの新機能がXperia arcもバージョンアップで対応したことを考えると、期待できそうだ。なお、内蔵メモリはarc/acroと同じく300Mバイト弱しか用意されていない。
Xperia arc SO-01C | Xperia acro SO-02C | Xperia ray SO-03C | |
---|---|---|---|
ワンセグ | − | ○ | − |
おサイフケータイ | − | ○ | − |
赤外線通信 | − | ○ | − |
防水 | − | ||
通信速度 | 下り最大14Mbps、上り最大5.7Mbps | ||
テザリング | − | − | ○ |
Bluetooth | ○(Version2.1+EDR) | ||
無線LAN | ○(IEEE802.11b/g/n) | ||
HDMI出力 | ○ | ○ | − |
DLNA | ○ | ○ | ○ |
国際ローミング | W-CDMA+GSM | ||
SIMロック解除 | − | ○ | ○ |
日本語入力システム | POBox Touch 4.1 | POBox Touch 4.3 | |
エリアメール | 対応予定 | 対応予定 | ○ |
※2011年8月11日現在。 |
「海外でも小型モデルのニーズは高い」(説明員)ことから、Xperia rayはグローバルモデルとして世界で販売される。確かに、Sony Ericssonは過去に「Xperia X10 mini」や「Xperia mini」などの小型ボディを採用したXperiaシリーズも海外で発売してきた。日本でも「miniが欲しい」という声をよく聞いたが、「日本で出すなら高いスペックにすべき」と考え、miniの2機種はあえて投入しなかった。今回、高いスペックと小型化を両立させたことで、Xperia rayの日本発売が決まった。
大画面・薄型ボディを重視するなら「Xperia arc」、日本向け機能を求めるなら「Xperia acro」、そして小型+ハイスペックな「Xperia ray」――と選択の幅が広がり、ユーザーにとっては悩ましいところだろう。「日本が世界で最初になる」(説明員)という8月27日の発売を待ちたい。
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