一家に1台いかがでしょう――NEC LaVie F LF750/7D(2/3 ページ)

» 2004年01月07日 12時40分 公開
[川崎 晃(ハイパーダイン),ITmedia]

 しゃれた風貌から身軽そうな印象を受けるが、持ってみると本体重量3.4キロはけっこう手にずっしりくる。パーソナルノートやモバイルノートとは性格というか、路線が違うPCだからだ。ノートPCというよりも、どちらかというとポータブルPCの性格が強い。逆に言えば、家庭内を移動させる程度ならたいして苦にならない可搬性はある。

 ポータブルPCという性格の一端は、バッテリの連続駆動時間にも見られる。標準装備のニッケル水素バッテリの連続稼働時間は約1.5時間で、モバイル系や個人向けA4/B5ファイルサイズノートに比べるとかなり短い。オプションのリチウムイオンバッテリパックを購入すれば約2.8時間使えるが、普段はACアダプタでの電源供給が前提となる。

 PCの心臓部、CPUとグラフィックスの仕様はどうだろうか。CPUには、モバイルCeleron/2.0GHzを搭載する。Pentium MとIEEE 802.11b無線LANを中核としたCentrinoモバイルテクノロジや、ハイパースレッディング・テクノロジ対応のモバイルPentium 4といった最新鋭のスペックを追わない、かなりオーソドックスなものだが、普及価格とパフォーマンスを両立させるための妥当な選択と言えるだろう。メモリはPC2100対応のDDR SDRAMを512Mバイト標準搭載する。

メモリスロットは2基あるが、標準搭載のメモリモジュールで両方ともふさがっている。メモリバス266MHzと高速だ

 グラフィックスには、チップセット統合型の「ATI RADEON IGP 340M」を採用している。ATI Technologies製のGPUは発色や画質のよさで定評があり、ユーザーも多い。LF750/7Dも、光沢液晶「エクセレントシャインビュー液晶」と相まって、陰影の深い画像や映像を色鮮やかに表示することができる。

 試しに手持ちのDVD映画を再生してみたが、コマ落ちすることもなく、質感のある映像が再現された。ちなみに、従来にない高い表現能力は、高輝度で鮮明な発色の光沢液晶パネルによるものだ。

15インチの光沢液晶パネル。XGA(1024×768ピクセル)表示で色数は1677万色

ファミリーボタン/Family Ringで家族のそれぞれに対応

 先にLF750/7Dのようなホームユース向けノートの製品コンセプトは「家庭内のどこにでも移動・設置して、好きなときにやりたいことをするための家族共有のPC」だと述べた。もう少し具体的に言うと、以下のようになる。

  • 家族のそれぞれに合わせた環境で使えなければならない
  • 家族それぞれの使用環境をワンタッチで切り換えられなければならない
  • いろいろな用途に対応できるパワーと周辺機器を備えていなければならない

 LF750/Fはマルチユーザー/マルチユースの使用環境に対応するために、デスクトップやハードウェアプロフィール、メールアカウントの設定を切り替えられる4個の「ファミリーボタン」を搭載している。「スタートボタン」→「ログオフ」→「ユーザーの切り換え」といった一連の操作をしなくても、ファンクションキーの上部にあるファミリーボタンを押すだけで、ワンタッチでユーザーを切り換えられるのだ。ファミリーボタンにはランプが内蔵されていて、誰がログインしているかも一目瞭然である。メールボタンも備えているので、ファミリーボタン→メールボタンの2ステップで自分宛のメールの送受信が可能だ。

スペード・ハート・ダイヤ・クラブの印が付いた4個のファミリーボタンを使えば、子供2人の標準的な4人家族までならワンタッチでユーザーを切り換えられる

 マルチユーザー/マルチユースには、ファミリーボタンだけでなくソフトウェア的にも対応している。「Family Ring」がそれだ。このソフトウェアが常駐していると、ログインしているユーザーをデスクトップ上で確認でき、ファミリーボタンと同様に、クリック1つで簡単にユーザーを切り換えられる。もちろん、ユーザーの追加/削除/名称の変更といったカスタマイズ機能もある(コントロールパネルの「ユーザーアカウント」と設定が連動している)。さらに、Family Ringにはカレンダーや伝言板といったユーティリティがあるので、家族への連絡や予定の管理など、家庭内のコミュニケーションツールとしても重宝するだろう。

デスクトップ右端に表示されるFamily Ring。ユーザー切り換えのほか、カレンダーや伝言板などのソフトも起動できる

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

最新トピックスPR

過去記事カレンダー