LaVie GタイプRXは、ハイエンドモデルに位置付けられる、高いパフォーマンスを誇るモデルだが、性能面ではさらに磨きがかかっている。CPUはPentium M/1.50GHz、同1.60GHz、同1.70GHzの中から選択可能となり、ラインナップが強化されている。なお、Pentium M/1.70GHzは店頭モデルにはない仕様で、GタイプRXのみで搭載が可能だ。
そのほか、メモリは、PC2700対応のDDR SDRAMを256Mバイト/512Mバイト/768Mバイト/1280Mバイト、HDDは、約40Gバイト/約60Gバイト/約80Gバイトの容量が用意され、光学ドライブは、最大2倍速書き込み対応のDVD Multiドライブ、またはDVD最大読み出し8倍速のマルチプレードライブ(CD-R/RW with DVD-ROM)を選択可能となっている。
グラフィックスチップは、全モデル共通でMOBILITY RADEON 9600(ビデオRAM 64Mバイト)を搭載し、ビジネス用途でのグラフィック表示はもちろん、最新の3Dゲームもバリバリこなす強力な仕様となっている。
以下は、店頭モデル「LR700/9E」(Pentium M/1.60GHz、メモリ512Mバイト、HDD約80Gバイト)を使用したベンチマークテスト結果だが、「LaVie S」と比較しても、同等もしくはそれ以上の結果となっていることが分かる。とくに、FINAL FANTASY XI Official BenchMark2や3DMarkなどで計測した3Dグラフィック性能に関しては、ノートPCではトップレベル、デスクトップ機でもハイエンド並みであると言えるだろう。
先ほども述べたように、LaVie GタイプRXでは、HDDは約40〜80Gバイトの3種類の容量から選択可能だが、これに加えて各容量ごとに「StandbyDisk Solo」が付いたタイプも用意されている。「StandbyDisk Solo」は自動バックアップ機能を持つユーティリティ。ハードディスク内にバックアップ用の保存領域を確保して定期的に自動バックアップを行い、システムが起動しないトラブルが発生した場合などには、バックアップ領域とシステムドライブを入れ替えてそのまま使用できる。
起動用のバックアップディスクを作成したり、別のハードディスクにバックアップしておく必要もなく、一台のドライブ内にシステムを常に二重にしておけるというわけだ。ただし、こうした仕組みのため、バックアップ用の保存領域として、使用中のCドライブと同等以上の容量が必要となる。容量を取るか、安全性を取るか、ユーザーによって分かれるところではあるだろう。
ちなみに価格的には、同じHDD容量で「StandbyDisk Solo」機能付きを選択した場合は5250円(5月27日現在。税込み)増しとなる。仕事用のメインマシンとして使う場合などは、これで万が一のトラブルを簡単に回避できると思えば、決して高くはないだろう。ノートPCの場合、データの復旧がデスクトップPCに比べると難しい面もあるので、重要なデータの保護のためには備えておくと安心だ。
なお、盗難された場合などにデータの参照・漏洩を防ぐため、HDDにはすべて、BIOSでパスワードを設定することも可能となっている。
ネットワーク機能としては、10/100BASE-TXの有線LANや56Kモデムを標準搭載するほか、IEEE802.11a/b/g対応の「トリプルワイヤレスLAN」の選択も可能となっている。モバイル使用を想定しているならば、無線LANの搭載は必須と言えるだろう。トリプルワイヤレスLANならば、現在利用されている主な規格に対応するので、ホットスポットなどのあらゆる場所でインターネットへの接続が可能だ。
利用頻度が多いアクセスポイントは、バンドルされるネットワーク接続設定ユーティリティ「MobileOptimizer」で、接続環境によって切り替えもスムーズにおこなえる。
また、他のモデルでも紹介しているが、本機の場合も、スループットを向上する「Super AG」に対応している。Super AGでは、データ転送の際にフレームごとの確認を待たずに連続転送するフレームバースティングやネットワークの最適化、リアルタイム圧縮などの技術により、通信速度を向上できる。
特に、ビットマップ画像やテキストなど、圧縮されていないデータを転送する場合に効果が高く、NECの検証ではスループットが60〜75%向上するとのことだ。もちろん、アクセスポイントもこれに対応している必要があるが、利用する機器や扱うデータによっては大幅なスピードアップも可能だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.