対応するインタフェースにPCI ExpressとAGPの違いはあれど、ベンチマーク結果を比べてみるとその性能になんら変わりはない。わずかながらAGPバージョンの値がPCI Expressバージョンを上回っているものの、これは、AGPバージョンの測定時に適用したCatalystのバージョンがPCI Expressバージョンで適用したものより新しいことが影響していると考えていい。
GeForce 6800 Ultraに対する優位は、RADEON X800XTと比較したときより、よりはっきりとしている。AGPではNVIDIAの切り札「NVIDIA SLI」が使えないので、AGPシステムで絶対的なパフォーマンスを重視するなら、RADEON X850XT PEに勝るGPUはないっ、といってしまってもいいかもしれない。
ただ、基本的にRADEON X800ファミリーのオーバークロックバージョンであるわけで、基本的な内部構造は従来モデルとそう変わらない。サポートしている3D関連の機能も同じ。実売価格は6万〜7万円半ばとなる。
「最新パーツを使うならこれからはPCI Express対応プラットフォーム」とパーツベンダーがアピールしているが、グラフィックスカードに限れば最上位モデルもAGPで使えるようになった(NVIDIA SLIやこれから登場する予定のAMRはいまのところPCI Expressでしか使えないようだが)。
「マルチコアCPU」と「64ビットコンピューティング」(メーカーは3Dゲームのパフォーマンスにも影響を与えると説明する)という、新しいキーワードも聞こえてくる2005年だが、しかし、AGPのシステムでも。まだまだ十分なパワーを発揮できることを、RADEON X850XT PEは証明してくれる。
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