背面には1.8インチの液晶モニター。多くのデジカメが2.0インチ以上のパネルを使ってきたため小さく感じるが、ボディがこぶりなためこのままではこれ以上大きくできないのだろう。光学ファインダーはない。モニターの左にはQuickViewボタンがあり、撮影時にそれを押すと再生モードにはいる。モードダイヤルとQuickViewの両方があるのはちょっと無駄だ。
ディスプレイの右には小さなズームボタンと、中央がOK/MENUキーになった円形十字キー。このシンプルさはオリンパスならではだ。この最小限のOKボタン付円形キーをうまく使って多彩な操作を実現している。
まず撮影時は円形十字キーの上がシーンモード、右がフラッシュ、左がマクロ、下がセルフタイマー。
さらに中央のボタンを押すとメニューが表示されるが、第一階層は、上が露出補正、左が画質モード、下がホワイトバランスへのショートカットになり、ここで右の「モードメニュー」を選んではじめてフルメニューになる仕組みだ。
メニューではISO感度、測光パターン、ドライブモードなどの変更が可能だ。リアルタイムヒストグラム表示機能まである。
基本的にはフルオートで使うデジカメで凝った機能はないが、その分豊富なシーンモードが用意されている。
プログラムオートを入れて全部で15個。ポートレート、夜景、風景といった一般的なものの他に、夕日・料理・ショーウインドウ、中には「一人旅」なんてのもある。一人旅はセルフタイマーで自分と背景を撮るための設定のようだ。
動画機能は320×240と160×120の2パターンで、15fps。デジカメの動画性能としては低い方である。
再生時はカレンダー機能(ズームボタンをどんどんワイド側にしていくとカレンダーモードになる)やアルバム機能を使える。
バッテリーは専用のリチウムイオン充電池で、メディアはxDピクチャーカード。これらのスロットやUSB端子は防水用にパッキングされたカバーの中にある。
もともとμ Digitalシリーズはいち早くデジカメに生活防水を取り入れ、丸みを帯びたユニークなスタイルと共に人気を博した。特にμ-mini Digitalは生活防水に加えて親しみやすいデザインや気軽に持ち歩けるコンパクトさもあって、目を惹く存在だったのは確かだ。特に本格的なアウトドア指向よりは、生活の中で水や多少の乱暴な扱いを気にしないで使いたい人……子供を持っている母親などに向いていると思う。多少子供がやんちゃでも使えるというのは重要なことだ。
ただ防水という意味では、ペンタックスから「Optio WP」という強力なライバルが登場した。こちらはμ-mini Digital Sより実売価格がかなり高いが、コンパクト薄型でありながら水深1.5メートルでの撮影もできる。
μ Digitalシリーズも次の一手が問われる時期かもしれない。
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